J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

FNN、自衛隊日報問題で手書きメモ入手 (稲田)大臣「明日(記者会見)なんと答えよう」

   昨日25日(2017年7月)行われた参院の閉会中審査は、いささか荒れ模様になった。加計学園問題での安倍首相の答弁の矛盾や不自然さを追及する野党議員の舌鋒は鋭かったが、終わってみれば、結局は水掛け論。ただ、国民がこれらをどう見たか。そこだ。

   加計学園問題では、様々な政府、官邸の動きが、早い段階から「加計学園ありき」で進んでいた疑いがある。建設地でのボーリング調査が、獣医学部新設決定の前から行われたこともそのひとつ。

   これを櫻井充氏(民進)が首相に問うたところ、山本幸三地方創生相が立って、「細かいことは総理には無理」と言ったもんだから、議場は騒然。

   また蓮舫氏(民進)は、安倍首相の言う「加計学園の申請を知ったのは1月20日」との説明に矛盾があることなどを質したが、政府側の答えは、前日の衆院審査と変わらなかった。

   ただ、自衛隊の日報問題では、野党の質問者が異口同音に、稲田朋美防衛相の即刻辞任を求めたが、首相、防衛相ともに、現在行われている特別防衛監査の結果を待って判断する、とした。

   衆参両院で行われた閉会中審査について、伊藤惇夫氏は「全体としては水掛け論に終わったが、どちらが信頼できるかを見極めるきっかけになったのではないか」という。

   キャスターの小倉智昭「記憶にありませんとか、首相が答弁を訂正したり」

   確かに安倍首相も、これまでとは大いに印象が違った。伊藤氏は、「丁寧にしようとするあまり、時々しどろもどろになった」とマイナス点をつけた。

   そんな中FNNは、稲田防衛相が2月の時点で、日報のデータが残っていたとの報告を受けていたことを記した手書きのメモを入手した。稲田氏は国会で、「(報道が出た)3月まで知らなかった」と繰り返していたが、2月に報告したという自衛隊幹部の証言が出ていた。メモはこれを文字で裏付けるものだ。

防衛省幹部、稲田氏に日報データの存在を報告

   メモの日付は2月13日。防衛省幹部が、稲田氏に日報データの存在を報告した時の様子が記されている。それまで日報は破棄されたとしていた。

   大臣「7月7日-12日のもあったということ?」

   湯浅陸幕副長「紙はないかとしか確認しなかった。データはあった」

   大臣「明日(記者会見)なんと答えよう。今までは破棄したと答えていたのか」

   米山秘書官「データも破棄したと答えた」

   これは先ごろ自衛隊幹部が証言で明かした内容と一致する。メモはその場にいた幹部(5人いたといわれる)の誰かが書いたもの。筆跡から追及も可能だろう。そこまでして、内容を出す必要が制服組にあるのか。

   伊藤氏は、「特別監査では、(日報破棄は)もっぱら陸幕の責任とされていることで、中堅幹部から反発が出ている」という。

   小倉「防衛省の内部情報が漏れるなんて考えられない」

   伊藤氏「明らかにガバナンスが欠如。内部の統制が取れなくなってる。大臣の存在そのものがこういう問題を起こしているんではないか」という。

   小倉「安倍さんはまだ、かばってますね」

   特別監査の結果は28日に出るとされる。これを受けて、この問題での閉会中審査がある。内閣改造は8月3日。国会は暑い夏が続く。