新味なかった第3次安倍内閣 10年前と似ている...メディアは早くも「次は麻生」シフト
加計グループの教職員が安倍首相の選挙運動
加計学園については週刊文春が「公選法違反」の疑惑があると報じている。
2009年7月28日、加計グループの教職員組合が加計理事長に対して、「2009年8月末投票予定の衆院議員選挙において、実質強制的に特定政党の選挙運動に(職員が=筆者注)動員されていると聞き及んでいる」とし、これはパワーハラスメントであり、思想信条の自由への重大な侵害だと申し入れているのだ。
これを告発した元加計学園教授は、09年の選挙では安倍や塩崎恭久の選挙事務所に職員を2人ずつ派遣していたと証言している。
しかも、学校の事務長クラスが出張命令を出し、若い職員を派遣していたというのだから、呆れる。当時の組合委員長も要求書は本物だと答えたが、学校側からは明確な回答はなかった。
この件は時効が成立しているが、公選法違反の疑い、学園側が職員へカネを払っていれば、安倍らが「寄付」を受けたことになり、選挙運動費用収支報告書に記載していなければ、これも公選法違反に当たると上脇博之神戸学院大教授が指摘している。
安倍首相は、閉会中審査で加計学園の獣医学部新設申請をいつ知ったのかと問われ、事業者として正式決定をした1月20日と答えたが、これが真っ赤なウソであることは明らかだ。
特に、特区新設が認められるかどうかのヤマ場の昨年夏以降も、加計孝太郎と飲食やゴルフをして、支払いは「私がごちそうすることもありますし、先方が持つこともございます」と答えた。
安倍は諮問会議の議長だから、獣医学部新設にかかわる職務権限を持っている。これは郷原信郎弁護士によると、単純贈収賄になり得るという。
「となれば、安倍総理が加計学園の申請を知った時期が重要です。だから、1月20日にこだわっているのではないでしょうか」(郷原)
週刊文春の最後に、田原総一朗が安倍と会ったとき、「政治生命を賭けた大冒険をすべし」と伝えたことについて、週刊文春は「拉致問題」のことではないかと推測している。だが、安倍と会うことが嬉しくてしょうがない政治評論屋のいうことで安倍が動くとは思えないし、第一、安倍にそんな覚悟などあるわけはない。