日本攻撃という無責任な憶測を週刊誌は煽るな! 米朝のチキンゲームを日本は眺めていていいのか?

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   今朝(2017年8月24日)の朝日新聞一面に「書店ゼロの街 2割超」と出ている。取次大手の日販によると4年前より1割増えたそうだ。

   書店数も2000年の2万1654店から1万2562店へと減り、書店の売り上げの6~7割を占める雑誌の市場規模も10年前の6割になってしまったという。

   このままいけば1万店を切るのもそう遠いことではない。30年後には各県庁所在地に1店となり、ゆくゆくは、昔、書店というのが日本中にありましたが、今は書店博物館としてわずかに残っているだけということになりかねない。

   だが、週刊ダイヤモンドの「地方『元気』企業ランキング2016」のトップに輝いた「明屋(はるや)書店」(愛媛県)のようなケースもある。

   ここは92店舗を1都12県で展開しているが、「商品にタブーはない」という方針で、農家の野菜やご当地の食品のほか、社員の自宅にあった古着や自作の手芸品も各地の店舗で販売しているという。頭は生きているうちに使うものだというお手本だろう。

   さて長雨と猛暑復活で、私同様、呆けているのか、各週刊誌に活気がない。週刊現代と週刊文春が米朝開戦、北朝鮮の核ミサイルが日本を狙っている、今にも戦争が始まりそうだと危機を煽っているが、国民のほうがよほど冷静である。

   トランプの側近中の側近だったバノン大統領首席戦略官が突然、首を切られたが、彼のようなウルトラ右派でさえ、こういっているのだ。

「北朝鮮問題は余興に過ぎない。軍事的解決などあり得ない。忘れてよい」

   だが、週刊文春は、そうではないという。バノンの更迭を主導したのは海兵隊出身のケリー大統領首席補佐官で、トランプ政権では元軍人たちが発言権を強め、現在は、暴走しがちなトランプ大統領を軍人たちが抑制する「逆シビリアンコントロール」状態だが、「軍人の発想に妥協はない。キューバ危機のようにやるときはやろうとする怖さはある」(日米外交筋)としている。

   それに、アメリカ政府や国防総省、軍関係者は、自国と国民が一番大事だから、「自国の利害が危ぶまれたら、日本や韓国が犠牲になっても仕方がないと考える可能性が高いのです」(国際ジャーナリスト山田敏弘)

   こうしたことの前提として、北朝鮮がいっているように、核弾頭を付けた大陸間弾道弾を実際に開発しているという確たる裏付けがなくてはならないこと、いうまでもない。

   それをアメリカに向けて発射してくる脅威があるというのも、週刊文春が書いているような、「朝鮮人民軍の中には『どうせジリ貧なら一度戦争をしたい』という、暴発寸前の空気が蔓延している」(東京新聞編集委員五味洋治)というあやふやなものであってはならない。

   ましてや、北朝鮮が在日米軍基地ではなく、日本の都市を攻撃してくるかもしれないなどという無責任な憶測は、週刊誌といえども慎むべきであるはずだ。

   私は、北朝鮮とアメリカが戦争を始める可能性が全くないといっているのではない。22日にトランプ政権が発動した中国、ロシアなどへの金融制裁は、北朝鮮経済に大きな打撃を与えるはずだから、追い込まれた北朝鮮が自爆戦争を仕掛けることは考えられるだろう。

   米朝の危険なチキンゲームを日本は手をこまねいて眺めているだけでいいのか。米朝戦争が始まれば自衛隊が参戦しようとしなかろうと日韓は戦場になり、何百万の犠牲者が出る。

   今考えるべきは、朝日新聞(8月22日付)で元内閣官房副長官補・柳沢協二がいうように、

「米国の抑止力が機能しているということは、必ずしも日本にミサイルが落ちないことではありません。日本に落ちても、最終的には米国が北朝鮮に報復して、戦争に勝つぞ、という意味です。(中略)私たちは何を守りたいのか、もう一度考えるべきです。日本が安全でいることなのか。それとも、米国による秩序の維持なのか。今、米艦防護によって日本がやろうとしていることは、米国と一体化し、米国の覇権争いに巻き込まれていくことです。それによるリスクが高まっていることにも目を向けるべきでしょう」

   こうした重要な問題は国会で議論すべきこというまでもない。森友・加計学園の重大疑惑にも説明責任を果たさず、安倍首相は野党が要求している国会を9月末まで開かないと勝手に決め、逃げ回っている。

   安倍は、日本人はどんなことでも75日たてば忘れてくれると考えているに違いない。しかし、今度ばかりは安倍さん、国民は忘れませんよ。

中東で台頭するロシア

   ニューズウイーク日本版は「プーチンの新帝国」というスペシャルレポートを掲載している。

   そこでは「ロシアが再び中東のパワープレーヤーとして台頭しつつある。ここ1年だけでも、シリア内戦の流れを変え、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領と親密な関係を築き、エジプトとサウジアラビア、さらにはイスラエルといった伝統的なアメリカの同盟国に食い込んだ。中東諸国の首脳がモスクワを訪問することも増えた」と書いている。

   トランプ大統領に振り回されている間に、中国・習近平主席は日韓以外のアジア各国を手懐け、プーチンは中東の盟主の座を狙っている。いつまでもトランプのたわ言に付き合っていると、日本は中国の属国になってしまうだろう。

   ビートたけしという芸人は、テレビでグダグダしゃべるより、活字のほうが余程いいと思う。

   週刊ポストの連載で、安倍首相の内閣改造は「その辺のパチンコ屋の『新装開店キャンペーン』とか、田舎の洋品店の『閉店セール』なんてのと一緒だよ。年がら年中同じことをやっていて、実態は何も変わっていないというオチでね。レベルの低いヤツだけダマされちゃう。そんなマヌケがニッポンに多いっていうのは深刻だよ」

   今井絵理子の不倫について、「一線を越えてはいない」という今井のいい訳に、アンタの一線は乳首の上なのか、パンツの中に引いてあるのか? と切り込む。

「私の一線は膣の入り口に引いてあるので、そこまでは達しておりません。素股で我慢してもらいました」
「ギリギリのところまで行きましたが、相手が触っただけで出しちゃって一線は越えられませんでした」

   そう具体的に釈明しろといっている。ホントにマヌケばかりがはびこる世の中ですな。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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