2018年 7月 20日 (金)

佐野史郎に天皇側近らしい存在感 木戸本人の言葉には違和感
〈ドキュメンタリードラマ・華族・最後の戦い〉(BSプレミアム)

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   2時間もの大作で見るのに疲れた。あの元NHKアナウンサーの松平定知が聞き手になり、ドラマ部分の木戸幸一(佐野史郎)と対話する。終戦時、公爵・近衛文麿、侯爵・松平康昌、侯爵・木戸幸一の3人がどう動いたか。木戸は明治の元勲である桂小五郎(後の木戸孝允)の孫である。木戸は昭和天皇の側近中の側近であった。
   要するに彼ら華族たちが、如何に天皇が平和主義者であったか、戦争回避の気持ちを持っていたか、などを占領軍や極東裁判関係者に伝えようと努力したかを縷々説明しているわけで、タイトルにある「華族・最後の戦い」とは、国体を守り、天皇の戦争責任追及を回避させるために奔走したという紐解きのことである。
   驚いたのは、佐野史郎が木戸に扮して未来から来た松平に語る姿にはそれなりの天皇側近らしい存在感があったが、現存している木戸幸一の録音の言葉つきはおよそ元侯爵らしくないのである。随分ベタな喋り方で、言葉遣いもタメ口風である。品がない。元侯爵として平民(!)の前では威張っていたのか。それとも、天皇の威光をカサに着た小者だったのか、筆者には大した人物に感じられない。
   近衛文麿が青酸カリを飲んで自決した荻窪の「荻外荘」も出てきた。ここには床下に憲兵による盗聴器が仕掛けられ、四六時中憲兵に見張られていたそうだ。自殺した近衛と、終身禁固刑を7年で保釈されて出てきて、87歳まで生きた木戸。華族もいろいろである。
(放送2017年8月19日21時~)

(黄蘭)

採点:0.5
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