近ごろ「フライデー」にスクープがない2つの理由―AKB48後遺症と現場に行かないカメラマン

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   このところフライデーに目を見張るスキャンダルが載らないのはなぜだろう。今週のウリは「高部あいがエリート弁護士の恋人と送る同棲生活」だが、コカイン所持で逮捕(その後に起訴猶予)されたタレントの高部が大物らしい弁護士と同棲し、結婚するであろうという内容だ。私が高部という女性を全く知らないということもあるが、これで部数が伸びるとはとても思えない。

   時々大スクープは出すが、週刊文春、週刊新潮のように次々にとはいかないのはなぜだろう。理由は2つあると思う。1つは写真誌の原点を忘れていることである。写真誌は1枚の決定的シーンと短い文章で構成される。写真が主で文字が従。張り込みだけではなく、事件や世界的な紛争現場の生々しい写真を「フライデーのカメラマン」が現場に行って撮ってくるのが原則だ。以前にも書いたように、東京から遠い事件や紛争は通信社の写真を借りることが多くなってきているようだ。

   もう1つはAKB48後遺症である。週刊文春が数々スクープした彼女たちのご乱行は、ふた昔前ならフライデーの独壇場だった。だが、同じ講談社の子会社であるキング・レコードがAKBのCDを発売するということもあるのだろう、AKBをタブー視し、そのうえ、フライデー編集部でもAKBの写真集を出して少ない稼ぎの足しにするというのでは、ジャニーズ事務所など他のプロダクションへの睨みもきくはずはない。

   世を騒がせるスクープのないフライデーは歌を忘れたカナリヤである。昔は芸能人たちが出入りするコンビニやスーパーの多い地域のマンションを、高い家賃を払って借りていた編集者がいた。六本木のキャバクラには芸能人と遊んでいる女性が多いと、毎晩、キャバクラへ通い、私に嫌味をいわれた編集者が何人もいた。カネも使うがスクープも取ってきた。

   今はカネも使えず、人数も往時と比べれば激減している。24時間、スクープを狙って街をほっつき歩く猟犬のような編集者も記者、カメラマンもいないのであろう。雑誌は常に選択と集中である。少ないカネと人材をどこに投入するか。編集長のリーダーシップと采配する力量がより求められていると思う。

小池百合子も失望した若狭勝の「オレがオレが・・・」誰も期待してない国政政党立ち上げ

   安倍首相は長い夏休みをとっているが、例年と違ってゴルフ三昧ではないようだ。9月末から始まる国会対策、晩秋にもやるかもしれない「破れかぶれ解散」など、煩悩が多いので、ゴルフどころではないのだろう。

   その一つが、小池都知事と若狭勝衆院議員が進めようとしている日本ファーストの会(仮称)の動きである。若狭は民進党を離党する意向の細野豪志衆院議員らと次々に会って、動向が注目されているが、小池との齟齬も目立つようになってきたという。週刊文春によれば、若狭が立ち上げた「輝照塾」と小池の「希望の塾」との棲み分けも決まらず、小池が不満を漏らしているそうだ。<「今の段階で『(新党を=筆者注)年内に立ち上げる』と公言する政治センスのなさに、小池さんは失望している。『若狭さんは喋りすぎなのよ』と呆れています」(小池周辺)>

   小池に政治センス云々をいわれるようでは、若狭もたいしたタマではないようだが、彼がアサヒ芸能のインタビューに長時間答えている。もともと政策も何も決まってはいないのだから、たいしたことは話していないが、いくつか紹介しよう。女性の議員を増やさなければいけない、少なくとも半分ぐらいにはといっている。そんなに増やしたら、不倫などの色恋沙汰で大変になりそうだが。

   自分は国政を目指すので、地域政党の都民ファーストとは違うと、なにやら、自分が上といわんばかりである。したがって、地域政党の大阪維新の会から国政政党、日本維新の会を立ち上げた橋下徹のやり方と自分は違うともいっているから、都政は小池にやってもらって、国政はオレに任せろということだろう。そのほか、無駄が多い国会の象徴、衆議院と参議院を統合して一院制にしたほうがいいともいっている。

   一読して、この男にリーダーシップはないが、リーダーでなければイヤだと駄々をこねるタイプと見た。小池も同じようなタイプだし、民進党を議席欲しさに離れた細野や長島昭久もオレがオレがのタイプ。すんなり一緒になるとは思えないが、そうなると安倍首相がほっとするだけだし、何とかまとまるいい案はないのだろうか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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