2024年 4月 19日 (金)

トランプ白人至上主義で先鋭化する反対主張!「ファシズムの暴力には暴力で対抗する」

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   トランプ大統領の誕生以降、アメリカでは「白人至上主義」が声高に叫ばれ、反対派と各地で衝突している。白人至上主義者のジャレッド・テイラーさんは「白人は常に憎まれてきた。他の人種のせいで不利益を被りたくない」と、白人の権利拡大を訴える。デモでは公然と「人種差別は表現の自由だ」と叫ぶ。ポスターには「白人がこの国を作ったのだ!」とあった。

   反対派は「ナチは出て行け」と応ずる。参加者は人種、世代を問わず幅広い。その反対派の中に過激派が生まれた。「ナチ」の集会やデモに乱入する覆面・黒服の集団だ。アンチファシズムから「アンティファ」と呼ばれる。実態はよく分からない。その中枢にいる人物にNHK記者が聞いた。報復を恐れ、顔は隠しているが、白人だった。

   この1年で関心が高まり、若者を中心にメンバーは増えているという。全米20のグループと連携して、SNSを使って、実力行使を訴えている。「暴力に暴力では何も生まないのではないか」という質問に、「ばかげた主張だ。歴史上、市民はファシズムや人種差別に抵抗したからこそ勝利してきた。暴力には暴力で対抗するしかない」と言い切った。

パックン「恐ろしい時代だが、アメリカは必ず揺り戻しある」

   両派は南北戦争の南軍司令官リー将軍の銅像など、南軍関係のモニュメントをめぐっても睨み合う。全米で700以上あるというモニュメントは、一方にはヒーローであり、他方には奴隷制度の象徴である。各地で撤去、引き倒しが行われ、激しい衝突が繰り広げられている。先月12日(2017年8月)、反対派のデモに白人至上主義の男が運転する車が突っ込み女性1人が死んだのも、そんな集会だった。

   これをトランプ大統領は「どっちもどっち」と、白人至上主義を容認するかのように語り、大手企業の幹部を集めた大統領のための「経済政策への助言機関」は、トランプ発言に抗議してメンバーが次々に辞任、解散に追い込まれた。辞めたセア・リー氏は、「トランプ発言はアメリカの理念と相容れない。差別に共感しているように見える。メンバーでいれば黙認したと思われる」という。

   しかし、このトランプ発言に対する支持は、全体では32%だったが、共和党支持者では69%と高い。これについて、ゲストのパトリック・ハーラン(パックン・タレント)はこう語る。パックンはハーバード大学の卒論が「KKK」だった。

   「『KKK』も『ネオナチ』もアメリカではタブーです。いま出てきたのは『オルト・ライト』ですが、主義・主張は前者と変わりません。彼らは危機感が強い。このままでは、われわれ(白人)はマイノリティになってしまうと煽っているんです。恐ろしい時代ですが、必ず揺り戻しがあるでしょう。アメリカには力がある」と語った。

   たしかに、アメリカはベトナム戦争をはじめ、いろんな間違いを重ねながら、必ず最後は自力で再生している。どんな答えを出してくるか、アメリカの力を見たいものだ。

NHKクローズアップ現代+(2017年9月7日放送「揺れるトランプのアメリカ~白人至上主義 VS"謎の集団"~」)

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