面白くてビックリ仰天! 昭和初期、父母の出会いを丁寧に描写
〈帯ドラマ劇場 トットちゃん! 第1回、第2回〉(テレビ朝日系)

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   黒柳徹子の80歳もとっくに越えて、ド派手なピンクの衣装を平気で着る神経にはついていけない筆者だが、こわごわ見たこのドラマの本気度には脱帽である。「やすらぎの郷」が終わって、あまり次の作品は見たくないと思いつつ、恐る恐る見たら、中々面白いのでビックリ仰天だ。第九の練習風景ではオケのメンバーもばっちり。
   徹子が生まれる前、帝都交響楽団オケのコンサートマスターだったバイオリニストの黒柳守綱(山本耕史)は、コーラスのメンバーの1人、東洋音楽学校で声楽を学んでいた門山朝(松下奈緒)に「声がデカすぎる」と文句を言う。朝はそれ以後、口パクで合わせていたが、「指揮者もオケのメンバーも声を出していないのはわかっているのだ」と言われてショックを受ける。守綱と朝の出会いである。
   朝がピアノで第九のさわりを弾いていたら、守綱が入ってきて鍵盤で合せ弾きをする。神経質だが、音の美しさに敏感な音楽家の資質をよく描いた場面である。山本耕史はNHKでは「植木等とのぼせもん」で植木を演じるわ、この作品では黒柳守綱を演じるわ、とモテモテ。松下奈緒は自身が音楽学校出身なので、第九のさわりを弾くシーンも吹き替えなしで上手い。また、昭和初期の女たちの綺麗な日本語を仲間たちに喋らせる脚本(大石静)もいい。まだ主人公の徹子が生まれていないので何とも言えないが、「窓際のトットちゃん」に描かれた、少々はみだし者の少女時代が楽しみである。
(放送2017年10月3日12時半~)

(黄蘭)

採点:1.5
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