福島第一原発めぐる住民訴訟近く判決 国と東電の責任は?

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   「来週、福島地裁で言い渡される判決に注目が集まっています」(武田真一キャスター)

   2011年に起きた東京電力の福島第一原発事故で、最大規模の訴訟の判決が10日(2017年10月)午後、出る。福島県内の全59市町村を含む4000人が原告となり、国や東京電力の法的責任を問う裁判という。

   「誰一人、責任を取らないというのが、本当に私たちをバカにしてる。しっかり責任をとって、ちゃんと僕らに謝ってほしい。頭を下げてほしいですよ」(原告の1人で、楢葉町の飲食店を事故後、閉鎖した山内悟さん)

   原発を襲った高さ13メートル超の津波がもたらした「世界最悪レベル」(クローズアップ現代ナレーション)の事故。裁判の最大の争点は「国や東京電力が巨大津波を予見し、事故を防げたのかどうか」(鎌倉千秋キャスター)だそうだ。

   原告側は、政府が2002年に発表した地震活動の長期評価や、それに基づく東電の試算から、事故前に福島原発で15.7メートルの津波を予測できたと主張しているという。長期評価の策定に関わった専門家も、10メートル超の津波は予測できたと証言したそうだ。

   一方、国や東電は予測できたのは5.7メートルにとどまり、それ以上の津波は予測不可能で、法的責任はないとしているという。原告側が示した数字は、あくまでも参考のための試算にすぎず、さらにはその試算通りに対策したとところで、東日本大震災には間に合わなかったとしているそうだ。

津波の可能性知っていた電力業界

   訴訟の過程では、これまで国会や政府の事故調査でも明らかにされなかった未公開の資料が原告側弁護団の調査で見つかっており、これが判決にどう影響するのかも注目だという。

   この資料は、電力会社の業界団体が1997年、作成した内部文書で、国にも提出していたそうだ。全国の原発に到達する可能性のある津波の高さが記録されており、福島第一原発では最大9.5メートルと予測。冷却用の海水ポンプが水没して、使えなくなる可能性が記されていたという。

   「3.11の十数年前から、こんな大事な情報が出ていて、議論されていた。東京電力、電事連としては、(津波が)10メートルを超えるなという感覚、感触を間違いなく得ていたはずだ」(原告側弁護士の久保木亮介さん)

*クローズアップ現代+(放送2017年10月3日「全国最大の "原発訴訟"責任は誰に?」

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