2024年 4月 24日 (水)

「小池氏が自民を勝たせた」総選挙 「排除」と不出馬で自ら逆風よぶ

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   衆院選(2017年10月22日)は結局、自民の圧勝に終わった。政権をにらんで与野党対決という構想は、野党の側から崩れ、小池氏は「敵に塩を送った」結果になった。与党系313、野党系149(台風の影響で残り3議席)は、安倍首相が目指す憲法改正論議に踏み込む素地となる。 

 

   これまでのまとまった結果は以下の通り(カッコ内改選前)。

 

   自民284(284)、希望49(57)、維新10(14)、立憲民主54(15)、共産12(21)、公明29(34)、社民1(2)、無所属23(45)

 

   自民が前回議席を確保して、小選挙区制の利を生かして完全な一人勝ち。公明も減らし、野党は希望の党、立憲民主党の新党が、実質民進党の流れと見ると、これも減。維新、共産、社民、無所属、全部が減った。

 

   この流れを象徴したのが、東京選挙区。25の小選挙区のうち、自民・公明が20を占め、希望はわずか1(元民進)、立憲民主が4という結果だった。先の都議選では、「都民ファースト」が圧倒していたのが、その影もない。代わって立憲民主の旗の下で、海江田万里氏が復活、菅直人氏も当選した。枝野旋風が吹かなければ、二人とも消えていただろう。

 

   小池氏の滑り出しは、計算十分に見えた。先月25日に希望の党立ち上げを発表。「日本をリセットする」という訴えは、都議選以来の流れに乗っていた。そして民進党の前原誠司氏が、希望との合流を決定、党もこれを受け入れた。「安倍政治を終わらせる」という主張には意味があった。

 

   ところがその小池氏が、「(民進の)全員を受け入れる気はさらさらない」とリベラル系議員の排除を表明してから、話がおかしくなった。枝野幸夫氏が立憲民主党を結党して、ここに新たな風が吹いた。小池氏はまた、衆院選出馬も否定して、「都民」以来の風は止んだ。

 

   その小池氏は、パリで国際会議に出席していたが、選挙結果に「非常に厳しい結果。私自身もおごりがあった」とコメントした。

側近若狭氏も落選

 

   選挙の終盤、カンニング竹山は、希望の党の創設メンバーの若狭勝氏の選挙戦を見ていた。もともと小池百合子氏の地盤を、小池氏が知事で抜けた後の昨年の補選で若狭氏が圧勝していたところだ。

 

   ところが竹山は、「都議選とは空気感が全然違った。自民党からの圧力もあったとはいうが、それより、何をやるかを訴える力がなかった」という。

 

   今回、自民も打倒小池のシンボルとして、小泉進次郎氏が2度も、安倍首相も自民公認候補の名前を連呼していた。若狭氏は竹山に、しきりに自民の圧力が厳しいと言っていた。迫力不足は否めず、風も吹かず、比例復活もならなかった。

 

   舛添要一・前東京都知事は、「自民党勝利の最大の支援者は小池氏だった。(岐路は)排除の論理」という。舛添氏は早くからブログで、小池氏の衆院出馬がなければ、希望は絶望になると言っていた。「大将は戦場にいないとダメなんです」。この2つで、自民の勝ちが決まったという。

 

   政治評論家の有馬晴海氏も「民進の分裂で勝ち目はなくなった。『希望の党』は個人商店。オーナーが、自分は出ないで、みんな頑張りなさい、と言っても、迫力のある選挙にならなかった」「もうひとつ、都議選以来、小池さんが何をやったかが、(有権者に)わからなかった」

 

   国分太一「小池さんが出馬していたら、違った?」

 

   竹山「違ったと思う。それを、野党が勝手に自滅していった」

 

   有馬「希望の党が何をしたいのかがわからなかった」

 

   ここで舛添氏が、小池知事がパリで行った会見に、「希望の党の代表なら、都の出張費用を使うべきではない」(大笑い)

 

   有馬「小池さんは、これまで攻撃して人気を博していた。それが攻撃される側になって、ブーメランが戻ってきて、同じような形で攻撃された」 

 

   堀尾正明アナ「保守なのか改革なのかもわからないかった」

 

   舛添「政策がぐちゃぐちゃ。それが一番の問題だった」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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