2024年 4月 26日 (金)

門外不出の「海自カレー」艦艇ごとに違う味を街中の店と提携して提供

   旧日本海軍には、将兵のビタミン補給のため「カレイライス」がメニューにあった。牛肉(または鶏肉)、人参、玉葱、馬鈴薯、塩、カレー粉、麦粉、米で作るとされていて、いまのビーフカレー、チキンカレーと同じだ。これを引き継ぐ海上自衛隊カレーを、「ピカピカ☆日本」コーナーの藤原薫リポーターが基地のある京都・舞鶴に食べに行った。

   藤原は掃海艇「すがしま」で海自カレーをごちそうになった。いまは食事の栄養バランスも良くなっているのに、なぜ海上自衛隊でカレーライスが定番メニューになっているのか。キャプテンの立石貴大さんは笑いながら説明する。

   「毎週金曜日がカレーの日なんです。長い航海に出ていると曜日の感覚がなくなってしまうので、曜日の感覚を取り戻すためにこういう習慣になっています。週末のごほうびですね」

   この日はシーフードカレーだった。「材料はエビ、帆立貝、たこ、いかに、野菜はじゃがいも、にんじん、たまねぎを使います。早くコクが出るように、野菜はペースト状にします」(料理担当の新美勝仁さん)

   ここで、「すがしま」独自の隠し味というのを藤原がなめる。「うわーっ、辛いです」ともだえる。仕上げにスイートチリソースを加えるのだという。「パンチと風味が出ます」(新美さん)

   海自カレーは艦艇ごとにレシピや味が違い、門外不出だった。舞鶴ではこれを街中でも食べることができるのだ。

12種類が楽しめる京都・舞鶴

   藤原「船によって味が違うカレーを、一つの船が一つのお店と提携して提供しています。舞鶴市内で12種類の海自カレーを食べられます」

   補給艦「ましゅう」は牛すじを5時間煮込んだカレー、多用途支援艦「ひうち」は野菜と鶏肉のキーマカレー、護衛艦「ふゆづき」は煮崩れせずホクホクの食感を出すためにじゃがいもとにんじんを素揚げする。これを旧海軍の赤レンガ倉庫を改装した店で提供している。

   海自カレーは水ではなく、牛乳と一緒に食べるのが"キマリ"なのだそうだ。あくまでも栄養優先なのである。      

カズキ

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