マドンナと呼ばれた容疑者の転落 「てるみ」ワンマン経営のつけ

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   約150億円の負債を抱え破綻した格安旅行会社『てるみくらぶ』社長の山田千賀子容疑者と元経理責任者が8日(2017年11月)、警視庁に詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕された。

   容疑は債務超過にもかかわらず黒字に粉飾した決算書をもとに三井住友銀行から約2億円に資金を騙し取り、会社の運転資金に充てていた疑い。2人は大筋で容疑を認めているという。

   問題は、同社が今年3月に東京地裁に経営破綻を申請した以前から赤字経営だったのもかかわらず営業を続けたために、旅行を申し込み代金を支払ったツアー客約3万6000件、約99億円にのぼる代金を返せないこと。

「会って殴りたいぐらい」

   14人分のハワイ旅行の代金200万円を振り込んだままの女性は「悔しいなんてもんじゃないですよ。刑務所に入ってとことん償ってほしい。それだけじゃすまない、会って殴りたいぐらい」と怒り心頭の気持ちを隠さない。

   そこで『とくダネ!』では、県内屈指の高校時代に優秀、マドンナと呼ばれた山田容疑者の転落の軌跡を追った。

   出身は島根県出雲市。県内で3本の指に入る高校にトップクラスで進学。当時の同級生によると、「整った感じの日本的美人で、成績優秀。国立1期、2期並びに有名私大を受験する人が選抜されて入るクラスにいた。静かな感じの割には芯の強そうな雰囲気だった」という。

   その後、神奈川県内の次第に推薦で入学し、就職先に選んだのが旅行会社。『てるみくらぶ』の前身となるこの会社ですぐに頭角を現し26歳で役員、31歳で社長を任された。

「利益出ないとわかっていてもツアー組む」証言も

   1998年に自ら『てるみくらぶ』を立ち上げ、店舗カウンターでの接客が当然とされた時代にインターネット販売のみの旅行代理店をスタートさせ、格安ツアーを売りに一時は旅行業界を席巻するまで急成長した。

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   ところが時代が急速に動く。より格安を求める利用者が旅行代理店を通さずに航空券やホテルを直接予約する時代が到来。価格競争の激化で経営が悪化していった。

   元社員によると、「ワンマン経営で、まったく利益が出ないとわかっていてもツアーを組むことがあった」という。小倉智昭キャスターは「いつか挽回できると思っていたのかね~。そういう時代ではないと思うんだけど」と訝る。

   赤字の積み重ねとわかっていてもワンマンゆえに赤字経営から脱出する道をつかめず格安ツアーを続けた山田容疑者。多くの人から恨みをかう人生となってしまった。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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