2018年 9月 19日 (水)

うちに来て走って!マラソン市民ランナー争奪合戦―高級牛肉やブランド品でかき集め

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   全国各地で1年に数千件もマラソン大会が開かれている。今週末の11、12日も20以上の大会が開かれる。ここまで増えたのは、地元PRに絶好のイベントと各自治体が次々に開催しているからだが、マラソン人気はピークを過ぎたのか、一時のべ1000万人を超えた参加者も昨年(2016年)は893万人にダウン、とうとう廃止に追い込まれる大会も出てきた。

参加者集まらず大会廃止

   鹿児島県種子島の「たねがしまロケットマラソン」は、島に人を呼び込む目玉事業として30年前に始まり、島外から3000人のランナーが参加し、ホテルは半年前に予約が一杯になるほどの盛況だった。町は開催費用700万円を負担してきたが、参加者が4割にまで落ち込み、人口減少で税収も減って、開催をやめざるをえなくなった。同じ県内の鹿児島でおもてなしを前面に打ち出した大会が2年前から始まり、そちらにランナーが取られたのも大きかった。

   大会が増えればランナー争奪戦も激しくなる。長野県の小布施町の「小布施見にマラソン」は、コース沿いの30か所設けられた休憩所で特産のリンゴや野沢菜、高級牛肉を振舞う。「名古屋ウィメンズマラソン」は完走者2万人に、高級ブランドのティファニーのペンダントがプレゼントされる。「つくばマラソン」は筑波大学の鍋倉賢治教授の指導で初心者向けの練習会を開き、完走するためのサポートをしてくれる。

観光や地元交流とセットでツーリズム商品化

   市民マラソンは生き残るためにどうしたらいいのか。早稲田大の原田宗彦教授はこう提案する。「これからはランナーが大会を選ぶようになると思うので、マラソンを主催する側にも、かなりの改善と創意工夫が求められるようになります。あと1つ、たとえば、マラソンだけではなく、土地にある文化とか、芸術、そういうものと組み合わせた新しいツーリズム商品ですよね、そういう多角化の経営みたいのが重要だと思います」

   走るだけではなく、観光や地元交流、体験などと組み合わせた大会を考えていくべきだという。

NHKクローズアップ現代+(2017年11月8日放送「マラソン大会ウォーズ~激化する市民ランナー獲得競争~」)

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