<ゲット・アウト>
恐ろしい秘密があった珠玉のサスペンスホラー

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(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved
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   アフリカ系アメリカ人の黒人クリスは、白人の彼女ローズの実家へ招待される。ローズの一家から歓迎を受けたクリスだが、妙な違和感を隠せない。ローズの家には二人の黒人の使用人がいたが、深夜に庭を全力疾したり、泣きながら笑ったりといった不可解な行動をする。そしてローズの祖父を讃えるパーティにクリスも参加するが、周りは白人ばかりで滅入ってしまう。そんな中、ようやく黒人の若者を発見し、クリスは思わず彼に声をかけるが、彼もどこか様子がおかしい。クリスは携帯のカメラで彼を撮影するが、フラッシュがたかれると、彼は一変。半狂乱になりながら「出て行け!」とクリスに言い放つ。

   実はローズの一家にはある恐ろしい秘密があり、クリスもその罠にはまろうとしていたのだった。製作は「インシディアス」「ヴィジット」などのジョーダン・ピールが担当。

   監督は本作が初となるジェイソン・ブラムが務める珠玉のホラーサスペンス。

   非常にテンポが良いサスペンスホラー映画と言っていい。物語の中には伏線がいくつも張り巡らされ、無駄がない。ラストまで見終わっても、もう一度最初から見直して楽しめるつくりになっている。

異様な施術してきた一家

   見どころはやはり終盤にかけて、異常な施術を代々黒人に施してきたローズ一家の正体が明らかになってから。施術から逃げるクリスと、一家との壮絶な戦になる。ところがこれが、緊迫した展開というより、思わずコメディかと思う程笑える仕上がりになっている。

   一家の魂胆がバレ、地下室に監禁されるクリス。その瞬間から、清楚で優しくずっとクリスの味方だったローズが豹変。無表情でシリアルとミルクを飲みながら、もうネットで優秀な肉体をもった次の獲物の黒人を物色している。そしてクリスが地下室から逃げようものなら、容赦なくショットガンをぶっ放す冷酷な殺人鬼になる。豹変ぶりが怖すぎるのと同時に、その極端な変貌にちょっと可笑しくなってしまう。彼女同様にこの一家の豹変ぶりとクリスとの戦いは笑いを誘う。皮肉屋だが黒人を支持していたローズ父親も、笑顔を絶やさない母親も、頭がちょっとイカれ気味だが愛嬌があった弟も、なんの躊躇もなくクリスを陥れ、クリスに襲いかかってくる。最終的に一対四になっても、一家はクリスに全然及ばないで逃げられてしまうのも見もの。さらに何とか車に乗りこみ、家からは脱出したクリスの行く手を阻むのは、二人の黒人の使用人たち(脳みそは彼女の祖父と祖母)。この二人とクリスとの思わぬ展開も見逃せない。

   残念なことがあるとすれば、テンポが良すぎたせいか、予備知識がないと一家の秘密が少々わかりづらいところ。あともう少しクリスや、使用人の黒人二人の過去を掘り下げる時間があっても良かったのかもしれない。

   いずれにせよ、この作品を楽しみたいのなら、結末を知っても二、三度見ることをお薦めしたい。

 

PEKO

おススメ度☆☆☆

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