2018年 7月 18日 (水)

『12月8日』ジョン・レノン命日・・・あの名曲を生んだ「ベッド・イン」パフォーマンス

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   12月8日はジョン・レノンが凶弾に倒れた日だ。ジョンの転機となった曲「Give Peace a Chance(平和を我等に)」が生まれた時の写真展示イベントが、東京・渋谷で開かれている。ジョン・レノンが社会的なメッセージを発した曲として知られる。初のソロでもある。その後「Imagine」につながっていった。1969年に撮影された39枚は最新技術で色彩を調整され、日本では初公開だ。

   当時、ベトナム戦争の泥沼化に世界中から非難が起こり、アメリカ国内では反戦運動が広がった。ヨーコ・オノと結婚したジョンは新婚旅行のヨーロッパで奇抜な反戦イベントを行った。「ベッド・イン」だ。パジャマ姿でベッドに入った2人が平和を訴えた。そのモノクロの映像があった。2人は言う。

「戦争より、ベッドにいたほうがいい」(ヨーコ)
「ひげを伸ばすんだ。戦争が終わる日まで」(ジョン)

   反戦運動の広がりに神経質になっていた米政府は、2人の入国を拒んだ。そこで次の「ベッド・イン」はカナダのモントリオールになった。写真はこの時に撮られたものだ。映画も撮影された。

   撮影した監督のニック・ノーランドは「私も(売名だという)批判は理解できました。しかし、2人は自然体で気にすることはなかったですね。当時は戦争のコマーシャルが溢れていて、ベッド・インは平和のためのコマーシャルだったんです」と語った。

パジャマ姿のまま即興で生まれた「Give Peace a Chance(平和を我等に)」

   曲は半ば即興で生まれた。立ち会った音楽プロデューサーのアンドレ・ペリーは、「ジョンはベッドインだけではメッセージが伝わらないと悩んでいた。もっとインパクトが欲しいと、即興で歌を作ることになった」と話す。「歌詞を作り始めたのは、収録の1日か2日前だった」

   ホテルのベッドの上でジョンはギターを弾いて歌った。傍にヨーコ。部屋は人でいっぱいだった。歌詞はシンプルだ。「僕らがいっているのは『平和を我等に』。それだけ」

   世界的な大ヒットとなり、ワシントンに50万人を集めたベトナム反戦の大集会でも歌われた。「ジョンはかねがね抱いていたイメージを一気に形にした。平和について、一人ひとり何ができるかを考えさせてくれた。今でも思い出すと心が揺さぶられる」とノーランドはいう。

   写真はゲリー・デイターが撮影した。当初、雑誌「Life」に掲載される予定だったが、政府とスポンサーの圧力で掲載は中止となった。以来、写真が日の目を見ることはなかったが、モントリオールから世界にメッセージが届いた。名曲「Imagine」だ。

   「Imagine all the people living life in peace(想像してごらん。すべての人々が、平和な暮らしをしているところを)」

   日本でも多くの歌手が歌い、世界で紛争やテロが起こる都度、平和への思いを託す歌になっている。パリの同時多発テロの時、マドンナも歌った。セントラルパークの「Imagine」のパネルは、今も訪れる人が絶えない。

宮本亜門「ずっと色褪せてほしくない1曲」

   2人と親交のあった音楽評論家の湯川れい子は、「歌の想は、ヨーコの『グレープフルーツ』という本からといいます。Imagineもジョンは生前『ヨーコの名前も入れるべきだ』といっていました。今年やっと認められましたが」と話す。

   演出家の宮本亜門は「当時は『ベッド・イン』が分からなかった。何をバカなことをと思っていたが、今はわかる。反戦をまったく違う方法で訴えた。演出家としてみても素晴らしい」という。「この歌は色褪せてほしい。それが夢。しかし、世界には不安が渦巻いている。歌い続けないといけない。結局、Imagine、想像力なんですよ」

   平和を、戦争を、相手を、自分を思えば、世界はずっと良くなるはず。しかし人類は5000年もの歴史を積み重ねながら、一向に想像力が身についていないようだ。この歌はずっと歌い続けられるのだろう。

NHKクローズアップ現代+(2017年12月7日放送「GIVE PEACE A CHANCE~ジョン・レノン 名曲はこうして誕生した~」)

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