2018年 9月 24日 (月)

深刻!「アラフォー・クライシス」給料安くスキル乏しく結婚もできない・・・

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   世代別の給与は5年前に比べて全体的には伸びているが、アラフォー世代(35~44歳)だけがダウンしていた。40代前半では2万円以上も減っている。調査をした東京大の玄田有史教授は「はじめは計算違いかと思った」という。

   なぜこんなことになっているのか。アラフォーは就職氷河期の世代だ。バブル期には2倍以上だった有効求人倍率が、0.99にまで落ち込み、新卒で正社員としての就職を逃すと、その後はさらに困難な状況が続く。

   30~49歳の3000人を対象に行われた労働実態調査では、アラフォーはまず「研修機会」が少ない。20代のときにスキルや能力を開発する機会に恵まれていないのだ。次が「勤続年数」。希望の会社に入れなかったために転職が多い。ひとつの職場に15年以上勤めた人の割合は、他の世代より大幅に少ない。さらに、「昇進・昇級」の壁もある。すぐ上にバブル世代がつかえている。

   非正規となると状況はさらに深刻だ。川崎市の鈴木さん(仮名、45歳)は1995年に私立大の理工学部を卒業した。しかし、就職に失敗して派遣会社に登録し、IT関連の7社を転々とした。いまは自治体の臨時職員だが、給与は手取りで15万円ほどしかない。20代のころの給与額とほとんど変わっていない。

   有効求人倍率が1.5(9月)という人手不足と転職市場の活況も、40歳すぎの非正規には無縁だ。「40代はマネジメントと部下の育成が求められるから厳しい」と鈴木さんは話す。

   世代別労働人口ではアラフォーが最も多い1500万人もいて、中核として日本を支えているのだが、非正規が383万人もいる。社会福祉士の藤田孝典さんは「怠けていてそうなったんじゃない。社会構造と雇用環境の激変が背景にあります。日本型雇用が根本から壊れた最初の世代です」と説明する。

「7040」の絶望!70代の親が年金で養う40代独身

   この世代はまた「7040」というもうひとつの危機を抱えている。70代の親と40代の子供の同居生活で、とくに女性が追い込まれている。かつて「パラサイト・シングル」と言われた世代だ。

   北海道の田中さん(仮名、44)は父親(73)・母親(67)と一緒に住み、家事手伝いの独身である。実家を離れたことはない。3か月前、非正規の契約満了で職を失ったが、地方では思うように職が見つからない。「家を離れた方が良かったかという後悔はあります。仕事はないし、お金はないし、生きていても価値があるとは思えないんです」と話す。

   自立もできず、結婚を考える余裕もない。父はとうに定年。母は病院通い。一家の生活が年金で支えられている。「ひとりで残されたら辛いな。すぐ困るんだろうな」

   親と同居する40~50代の女性の66.8%が親に家計を支えられている。介護を抱えるケースもある。「パラサイト・シングル」の名付け親で、社会学者の山田昌弘さんは「親との同居で子に迫る危機が見過ごされたんです。親が亡くなった時、底辺に落ちる可能性が高い」と見る。

   ノンフィクションライターの飯島裕子さんはこう話す。「隠れた貧困」と呼ぶ。「いずれ男性に養ってもらうからと、社会でも認識されてこなかった。家事手伝いだと本人も深刻さに気づかないんです」

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