2018年 5月 22日 (火)

映画のような映像でリアリティ よくできた警察ドラマ
〈黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子〉(テレビ朝日系)

印刷

   筆者は貫地谷しほりが苦手である。あのニィーッと笑う表情がどうにもわざとらしくて、この人の主演ドラマは敬遠してきた。今回も恐る恐る見始めたら、あらら、全然笑わない。あまりやる気のない新米刑事・神木恭子の役で、いつもブスッとしている。それでかえって安心して見られた。相棒は革ジャンの折原圭作(岸谷五朗)。
   殺人事件を辿ってゆくと警察内部の驚くべき闇が暴かれるという、よくある筋書きだ。キャリアの警視庁刑事部長・瀬名靖史(中村俊介)は完璧主義者で、つまらん事件の現場にも現れる細かい人間だが、実は元刑事の父親・瀬名英一郎(津川雅彦)が今はゼネコンの役員をしているやり手で、闇の社会にも隠然たる人脈を持つ人物であり、何かと息子のポストにも影響を与えている。
   「黒薔薇」という題のいわれは、最後に出てくる元銀座のママ・乾茂美という女が黒薔薇を好んだから。この茂美を亡き野際陽子が演じている。暴力夫を他人に殺させた謎の美女で、銀髪のボブスタイルのかつらは若作りの野際の顔に似合っていない。死してなお、あちこちのドラマに映像を残している野際陽子。最後にテロップで追悼の文言が書かれていたが、なんだかなあ。
   「相棒」の演出家・和泉聖治が監督し、講談社の賞を取った二上剛の原作は警察物としてよくできており、妙に明るいスタジオドラマとは違い、映画のような照明と演出でリアリティはあった。
(放送2017年12月16日22時~)

(黄蘭)

採点:0.5
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中