2024年 4月 18日 (木)

口開いた貴乃花!抽象論より大相撲改革の具体案語れ・・・週刊文春もテレ朝も突っ込み足らん

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   貴乃花がようやく口を開いた。昨夜(2018年2月7日)、テレビ朝日系の特番で、山本晋也氏(何で山本なのだろう)のロング・インタビューを受けた。週刊文春(2月15日号)でも貴乃花のインタビューをやっている。テレ朝のほうは理事候補選の前と後に2回インタビューしたそうだが、週刊文春は理事候補選に「落選」した翌日である。

   テレ朝では理事候補選で2票しか入らなかったがと聞かれ、サバサバした表情で「見事に落ちました。でも、無風ではなく選挙になっただけでも意味があった」と答えていた。どちらもほぼ同じ内容だから、週刊文春を引用させてもらうが、貴乃花のいいたいことは以下のことに尽きる。

   <「(貴ノ岩を=筆者注)殴った、殴らないといった、相撲界ではよくある話――で済まされる事態ではなかったんです。土俵ではなく酒の席で、凶器も使われ、一人が重傷を負わされたんです。(中略)後々、暴行の様子が分かってくると怒りに震えました。あいつらそこまでやったか、よくもオレの子に手を出してくれたな、あげくに、それをよくも躾のためだと言えたもんだな、と」>

   この暴力行為は内々で解決するようなものではない。それはうちの部屋だ、モンゴル人だからではなく、それぞれに師匠がいることだし、相撲界全体が向き合わなければいけない問題だと熱を込めて話す。<「なのに、被害者の貴ノ岩にも非があるように言われてしまった。やられた方も悪者にするって、考えたら恐ろしいことですよ」(貴乃花)>

   それに続けて、貴乃花は<「相撲協会のあるべき姿とは、人を大事にすることです。それが相撲界の未来を左右するんです」>と語る。耳障りのいい抽象的な表現だが、人を大事にする相撲界にするんだという主張に、反対する人間はいないだろう。

   相撲界に根強くある弟子を「可愛がる」ためという屁理屈をつけた暴力やいじめを、どうしたらなくせるのか。私だったらもっと突っ込んで、具体的にいってくれというのだが、山本監督も週刊文春も聞いてはいない。テレビでは、今の相撲協会を飛び出て独立するようなことをほのめかしていたが、週刊文春では、「ゆくゆくは大相撲全体が一つの一門になるのが理想です」と、やや違ったいい方をしている。

   テレビと週刊文春を読んで、貴乃花のいい分にも一理あるのはよくわかる。だが、協会側と対立している貴ノ岩のケガの程度(貴乃花は重傷だといっている)、殴打事件の発端になった貴ノ岩の「俺たちの時代だ」発言(貴乃花は「貴ノ岩はそんなことは全くいっていない」としている)などは、いまだ「藪の中」である。両者のいい分を聞き、当夜の関係者たちを取材して、なぜあのような暴力事件が起きたのかを解き明かしてくれるノンフィクション・ライターが出て来てほしいものだ。

貴乃花にこっぴどく殴られた!元弟子が裁判で証言調書―「週刊朝日」腰の引けた追及

   土俵以外での暴力は許さないという貴乃花だが、週刊朝日に気になる記事が出ている。貴乃花部屋にいた元幕下・貴斗志が、14年に貴乃花親方に引退届を出されたことを不服として、地位確認などを求めての控訴審裁判(一審は原告の敗訴)でのことだ。原告側から出された元力士で貴乃花の付き人をしていたA氏の陳述書の中に、「師匠からひどい暴行を受けたことがある」と語っているというのだ。

   14年の九州場所で、貴乃花から紋付き袴のアイロンがけを頼まれたが、チャンコなどの準備でいそがしかったA氏は、それを同期の力士に頼んだところ、その人間が忘れてしまった。貴乃花にそのことを報告し詫びたが、「師匠は私の胸ぐらをつかみ、まず平手で10発ぐらい往復ビンタし、その後、こぶしで私の顔面を10発以上殴りました」(A氏)

   A氏は貴ノ岩からも暴行を受けたと証言しているそうだ。貴ノ岩については、引退したB氏も証言調書で、エアガンで後輩力士を撃ってふざけていたこと、後輩力士のみぞおちに何度も「ブルース・リーパンチ」を打ち込んだと話しているという。

   貴乃花側に取材を申し込むと、代理人の弁護士から「事実無根」だと回答があり、こんな事実無根の話を報道しないよう、「慎重にご対応されることを要望いたします」と念押ししたそうだ。

   A氏は2度目の取材は断ったが、B氏は「法廷で証言したことはすべて本当です」といい、「師匠はアップダウンの激しい人。ニコニコしているのはアップの時だが、ダウンの時は部屋の力士、景子夫人にしか見せない別の顔がある」と語っている。

   週刊朝日はなぜか2ページしかやっていないが、週刊文春、週刊新潮だったら巻頭でやってくる話ではないのか。貴乃花はこの「疑惑」についてもきちっと語るべきであろう。

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