2018年 9月 23日 (日)

<The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ>
女ばかりの館に突然のイケメン!欲望と嫉妬で狂っていく和やかだった日々

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「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」より
「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」より

   ソフィア・コッポラ監督最新作。2017年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作品。

   南北戦争が始まって3年目の1864年、南部バージニア州の森の中にひっそりとたたずむ女子寄宿学園で、事情を抱えて家に帰ることのできない生徒5人と教師、そして学園長のミス・マーサ(ニコール・キッドマン)の7人の女性たちが暮らしていた。

   ある日、生徒が森の中で負傷した北軍兵士のマクバニー(コリン・ファレル)を学園に連れ帰る。敵兵と知りつつも、キリスト教の教えに従って、ミス・マーサは傷の手当をし、彼が回復するまでかくまうことにする。

   男子禁制の園に突然、男性が加わったことで最初は戸惑う7人だったが、ハンサムで野性的、かつ社交性もあるマクバニーに次第に心を惹かれるようになり、幼い生徒までがおめかしをしてマクバニーに近づこうとする。マクバニーも誠実な態度で7人全員の信頼を勝ち取り、ひそかにこのハーレム状態を楽しんでいるようだ。

   しかし、女性たちの嫉妬は日に日に膨らんでいき、これまで秩序正しかった女の園の歯車は狂い始める。

性に目覚めた二コール・キッドマン恐ろしい

   きゅっとウエストがくびれてバストが強調されたパステルカラーのドレス、丁寧に編み込まれた黄金の髪、少女たちのイノセントな眼差し、風にそよぐ森の木々と遠くで響く爆音。夢の中にいるような映像美は「ヴァージン・スーサイズ」「マリー・アントワネット」から脈々と引き継がれ、今回もガーリー・カルチャーの旗手であるソフィア・コッポラらしい世界観に、冒頭で引き込まれた。

   女の園が泥沼化していくなか、リーダーとして常に冷静な判断でみんなを統率し、マクバニーの足の手術まで見事にこなしてしまう完全無欠のミス・マーサが、最後は7人の絆を取り戻してくれるに違いないと期待していたが、その予想は見事に裏切られ、話は意外な結末を迎える。年齢に関係なく、性に目覚めた女性を侮ると恐ろしい。いや、これも聡明なミス・マーサの思惑通りなのか。不気味な余韻が残る。(バード)

   オススメ度☆☆☆

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