2024年 4月 19日 (金)

保育園の屋根に米軍機落下物!「子どもたち守って」沖縄・母親たちに冷淡な米軍・日本政府・ネット誹謗

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   アメリカ軍普天間基地から300メートルほどのところにある沖縄・宜野湾市の保育園の屋根から、去年12月(2017年)、米軍機のものとみられる、200グラム余りの筒状の物体が見つかった。保育士によると、園児たちが庭で遊んでいる最中に落ちてきたそうで、「子供の頭の上だったら大惨事だった」と話す。

   物体が米軍機の部品だと認めたが、飛行中に落下した可能性は低いといい、真相は今もわかっていない。

   問題は日本側にもあった。これがニュースで報じられると、保育園に誹謗中傷が300件以上も寄せられたのだ。保護者の自作自演やねつ造事件だと決めつけ、「どうやら、嘘が全国にバレてしまったようですよ」「馬鹿な保護者」「誰も騙せませんよ、今のご時世は」といったメールなどが届いた。

   部品の落下と誹謗中傷という二重の被害を受けた保護者たちは、原因究明と保育園の上を米軍機が飛ばないよう求める嘆願書を政府に届けることを決めた。

初めて気付いた「私たちはとんでもないところに住んでいる」

   普天間基地は市街地の真ん中にあり、「世界一危険な基地」ともいわれる。離着陸する飛行機が住宅地や人が多い場所の上空を飛行し、騒音問題も深刻化している。

   しかし、落下物があるまで、保育園の多くの保護者たちに基地問題は他人事だった。3歳の長女を通わせる与那城千恵美さんは、「魔法がとけた感覚」と繰り返す。

   2017年、小学校の校庭に米軍のヘリコプターの窓が落下する事故があったが、与那城さんはその小学校に通っていた。校舎から基地が見え、米軍機の騒音で授業が中断することもたびたびあった。「自分で押し殺そうと思っているとかではなくて、(毎日見てると)気にならなくなるんです。無意識に」と与那城さんは語った。

   父親が60歳の定年まで基地内のレストランで働き、その収入で家族4人が生活していたという事情もある。今回、自分の子供が通う保育園が事故にあったことで、「すごい危険な所に住んでいる」とあらためて気が付いたという。

文   ピコ花子
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