2018年 12月 14日 (金)

「パワハラはあった」とレスリング協会が謝罪 1964年東京五輪以来、根性論でやってきたツケ?

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   女子レスリングの伊調馨選手をめぐるパワハラ問題で、日本レスリング協会は先週金曜日(2018年4月6日)、栄和人・強化本部長によるパワハラが4件あったと認め、伊調選手ら関係者に謝罪。栄本部長の辞任を発表した。協会が委託した第3者委員会の調査に基づく判断で、指導者と選手とのあり方にも一石を投げた。

告発者「物足りない。嫌な思いをしている人がほかにもいる」

   ことが表面化したのは1月、伊調選手の関係者が内閣府に提出した告発状だった。伊調選手は栄監督のもとで、アテネ五輪から4連覇を達成しているが、北京五輪の後、伊調選手が栄氏の元を離れて東京に移ったあたりから、関係が微妙になり、栄氏の「圧力」の元で、現在練習の場も持てない状況にある、というのが告発状の内容だった。

   これに対して、栄氏は一貫して否定。栄氏が女子レスリングの拠点としている愛知・至学館大の谷岡郁子学長(レスリング協会副会長)も栄氏を援護する発言をしていた。しかし、第3者委員会は「4件のパワハラあり」とした。

   内容は、(1)伊調選手に対して、「よく俺の前でレスリングができるな」といった(狭量な心情の発露)。

   (2)2011年のアジア大会代表から伊調選手を外した(國内2大会で優勝しているのに、栄氏の元にいる選手を選出。選考過程をパワハラ認定)

   (3)伊調選手のコーチ、田南部力氏に、「伊調のコーチをするな」といった

   (4)田南部氏に「目障りだ。出て行け」といった。

   この4つを「明確にパワハラ」と認定した。告発状にはこのほか、男子合宿への伊調選手の参加禁止、練習拠点だった警視庁道場への出入り禁止、などがあるが、第3者委はこれらを「パワハラ」とは認めなかった。

   田南部氏はこの結果に、「物足りない。いやな思いをしている人がほかにもいることを、協会の方にわかっていただきたい」と語り、伊調選手は、「まだ内閣府の調査がある。アスリートファーストになると信じている」とコメントした。

   学生レスリング部監督の須藤元気氏(拓大監督)は、「良かったと思う。パワハラは弱体化につながる。ただ、女子を強くした栄監督のやり方がある。その良い部分は継承したほうが良い。東京五輪まであと1年半ですから、全く新しく変えると流れが変わる」という。さらに「叱咤激励とパワハラの区別が難しい。今回の例はその基準になりうる」と。

   スタジオで、スポーツライターの小林信也さんは、「栄監督一人に負わせるのはどうか。監督が選手を罵倒するのはよくある。これはレスリング界、スポーツ界全体の問題でもある。ここを変えていく必要がある。これがきっかけになれば良い」という。

   杉山愛「(伊調選手は)5連覇に向けて、モチベーション高めないといけない時に、パワハラは戦意喪失につながる」

   加藤浩次「男子と女子の間の軋轢もあるような気がする」

   小林さん「栄さんが女子だけでなく男子の本部長にもなって、男子の関係者がストレスを感じていた」「ティーチング(教える)とコーチング(支える)とあって、日本ではまだ教えるというのが主。伊調さんはカナダで学んで変わった」

   さらに「特にレスリングは、東京五輪以来、根性論でやってきた面がある。結果も出している。それをみんなで考えないといけない時期に来ているのでは」

   ヤンヤン

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