2018年 10月 21日 (日)

急増する「墓じまい」 代行するベンチャー企業、バーチャル墓参り、生前メッセージ動画...アナタはどう逝きますか?

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   遺骨を取り出して元の更地に戻す「墓じまい」が増えているという。故郷から遠く離れたり、子どもがいなかったり、人それぞれに事情がある。安さや簡便さを売りにした追悼サービスも盛んだ。一方で、生前にメッセージを録画して子孫がスマホで再生できるようにする人もいる。今風の弔いはもう決してレアケースではない。

   墓じまいの相談が去年(2017年)は100件を超し、前年の1.5倍に急増したという大手石材店の社長は「お墓を必要としない人が増えた」と実感している。

   墓じまいには、実は手間もカネもかかる。市町村から「改葬許可証」を取得しなければならず、寺から離檀料を要求されることもある。それがビジネスと結びつく。

   この石材店には墓じまいそのものを必要としないサービスがある。6人まで入れる共同墓を買うと、最後の1人が亡くなった13年後に墓じまいをしてくれるそうだ。これに応じた74歳と66歳の夫婦は「親と離れて暮らす一人娘に苦労をかけたくない。自分たちが元気なうちに永代供養をしてくれるところを探した」という。

川に散骨や樹木葬、気球に乗せて天高く飛ばすバルーン葬も

   電話一本で墓じまいを代行するベンチャー企業が大阪にある。寺や霊園との交渉、行政の許可、石材業者の手配を行なう。客は最後に遺骨を受け取るだけだ。社員160人余の半数がコールセンターで客の相談を受けつけている。

   今年(2018年)9月に夫を亡くした66歳の女性は、子どももいないので、これを機に墓じまいを決め、先祖の骨を近くの共同墓に移した。「スムーズに進んでありがたかった」という。

   NHKに声を寄せた50代女性は「墓の形は残らなくても、心に残り、時々思い出してもらうだけで十分です」と語った。キャスターの鎌倉千秋アナも「このごろでは私の両親も墓にこだわらなくなりました」と話した。一方には「家族そろっての墓参りは年中行事」「法事のたびに、親戚と会ってよかった、絆を作れる」という人ももちろんいる。

   第一生命経済研究所の小谷みどり主席研究員は「40年前は3世代同居が当たり前だったが、核家族化の進展や子どものいない人、遠くにいて祖父母の元に行けない人が増えた。1回会うか会わないかという祖父祖母では愛着がわかず、墓参りにはなかなか行かない」と語る。

   墓を放置すると、その土地は荒れる。過疎の自治体では手が回らず、ほとんど放置状態の現実は社会問題の側面がある。

   「墓はいらない」という人たちは弔いをどうするのか。

   川に散骨や樹木葬、遺骨の一部でペンダントを作る人もいる。気球に乗せて天高く飛ばすバルーン葬もある。墓のない故人をしのぶサービス事業も広がっている。

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