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松本智津夫らオウム死刑囚7人けさ執行!公安当局 教団生き残り信者の動き警戒

   オウム真理教の教祖、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚が、けさ6日(2018年7月)午前に執行された。一連の殺人や無差別テロでは13人の死刑が確定しているが、松本のほかにも、中川智正、早川紀代秀ら7人が執行された。

   地下鉄サリン事件から23年、死刑確定から12年で、一つの区切りを迎えることになった。

   司会の国分太一「なぜ、今なんだろう?」

   堀尾正明キャスター「誰が最初になるかが、一つの焦点でした」

麻原の指示で弁護士一家、サリン無差別テロ・・・

   オウム真理教の凶行は1989年の坂本堤弁護士一家殺害から始まっていた。入信した親族を奪回する活動をしていた坂本さんが、妻と1歳2か月の長男ともども殺害されたのだが、これがわかるのはずっと後だ。

   1990年の衆院選に25人の候補者を立て、麻原の着ぐるみを着て名前を連呼する異様な選挙を繰り広げた。全員が落選したが、ここから暴力路線に転じ、教団に敵対する人物への攻撃が加速された。

   94年6月の松本サリン事件は、教団に対する裁判を担当していた裁判官の宿舎を狙い、8人を殺害。95年3月の地下鉄サリン事件は、警察の捜査をけん制する無差別テロで、13人が死亡し、6300人が被害を受け、今も後遺症に苦しむ人がいる。この2か月後に山梨の教団施設が捜査され、松本は隠し部屋で逮捕された。

法務省「平成の事件は平成で片つける」

   最終的に、13の事件で27人の死亡が明らかになり、192人が起訴され、13人が死刑判決を受けた。今年3月(2018年)、死刑囚7人が東京拘置所から全国の5か所の拘置所に移送された。「執行が近いのか」との見方が出ていたが、国会開会中はあるまいというのが大方の見方だった。しかし、法務省内には、「平成の事件は平成で」という考えがあり、年号が変わる前に踏み切ったのではないかと見られる。

   オウム真理教は現在、名前を変えた3つの団体として活動を続けており、麻原の死を一種の「殉教」のように神聖化する可能性がないわけではない。警視庁は東京拘置所に機動隊を派遣するなどして、信者の不穏な動きに備えたが、各地の教団施設に目立った動きはなかった。