2018年 11月 15日 (木)

「洞窟少年」救出活動支えた住民と同校生・・・現場で炊き出しや土のう作り

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   世界中がかたずを呑んで見守る中で、洞窟に閉じ込められていたタイのサッカー少年ら13人は全員が救出された。地表の酸素濃度は通常は20%だが、洞窟内は15%に低下していた。12%になれば意識を失う。溜まった水の中を移動する救出は危険を伴うが、「これ以上待てない」と決行した。

   現場で取材していた鎌倉千秋キャスターがとくに印象に残ったのは、救出作業を支える住民や少年たちが通う学校の生徒たちの献身的な協力だったという。洞窟近くの広場に救出活動の拠点が設けられ、多くのテントが張られた。地元の人たちは毎日、救出にあたる人や関係者への炊き出しを行った。雨水が洞窟へ流入するのを防ぐため土のうを積む作業にも取り組んだ。

   少年のうち6人が通う学校でも、生徒たちが炊き出しを手伝ってから登校していた。少年の一人が通う日本語センターの内田麻美講師は「全校生徒がお祈りをはじめ、レスキューの手伝いに行きたいと言い出しました。手助けするのは当たり前という、すごい感覚だなと思いました」

母親は信じていた。「心の強い子だから、元気で帰って来る」

   救出作業を親たちはどんな思いで見守っていたのだろう。チャニン君の父親、タナーウットさんは、洞窟の入り口近くに連日待機していた。そして8日(2018年7月)、最初の4人が救出された。その中にチャニン君はいなかった。最年少なのでいち早く救出されるものと期待した父親は、複雑な表情で「私が落ち着いていないと。でも、動揺してしまいますね」と語った。

   さらに4人が救出されたが、そこにもチャニン君はいなかった。自宅を訪れた鎌倉キャスターに母親のアイカーンさんは、「息子は11歳ですが、最初に出してとお願いしなかったのでしょう。あの子は心の強い子だから、元気で帰って来るでしょう」と笑顔で話した。こういう時の母親は腹が据わっている。

   10日(2018年7月)に最後の5人が救出され、両親は搬送先の病院でチャニン君とガラス越しに面会した。その時の様子を父親が鎌倉キャスターに知らせた。

   「ハグしたかったが、病室に入れなかったのでできませんでした。でも、顔を見られてうれしかったです。チャニンと母親はガラス越しに顔を合わせて涙を流していました。その母親が『毎日ここで待っているよ』と伝えていました」

モンブラン

   *NHKクローズアップ現代+(2017年7月11日放送「"奇跡"はこうして起きた~タイ洞窟 救出作戦の舞台裏~」)

文   モンブラン
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