自己資金で無理なく始める「プチ起業」! 月収100万円をかなえた人も
いま、主婦の間で「プチ起業」が広まっているという。自己資金で始め、家事や育児に無理のない範囲で、パートと同じくらいの収入を稼ぐ働き方だ。
起業というと、本当に稼げるのか、結局赤字続きになってしまわないかと不安がつきまとうが、プチ起業から始めてひと月に100万円の利益を上げている人も。成功の秘けつは何なのか。
キックボクサーの衣装をオーダーメイドで
キックボクサー専門の仕立て屋を営んでいる谷和美さんは、試合で着るガウンやトランクスをオーダーメイドで請け負っている。デザインから縫製まで一人でこなし、少なくともひと月に20着は作る。トランクスは1枚4万円前後、ガウンは高いもので30万円だ。
プチ起業のきっかけは、元夫でプロのキックボクサーの岡田有晃さんのトランクスを手作りしたことだった。
仲間の選手たちから「自分にも作って」と頼まれるようになり、最初はスーパーやコンビニのパートの傍らで作業していたが、競技人口の割に同業者が圧倒的に少ないとわかり、仕立て屋を仕事にすると決めた。
50万円かけて中古の工業用ミシン3台を購入し、ジムを回ってどんな衣装がほしいかリサーチした。今ではキックボクサーだけでなく、アイドルの衣装やテレビの衣装も手がけるほどに。売り上げは100万円を超える月もあるという。
競合相手の少なさがポイント
谷さんがこれだけ売り上げを伸ばした理由について、中小企業診断士の五十嵐暁美さんが解説した。
まずは、元夫の人脈で、キックボクサーの知り合いが多かったこと。
五十嵐さん「業界に人脈があるのはすごく大きいと思います。それをちゃんと活かして、営業に行って努力をしているのが成功の大きな要因です」
一人で営業していると、客が増えたら値上げせざるをえないが、谷さんはそれにあわせて品質を向上させることで、客離れを防いだ。
最大のポイントは競合相手が少なかったこと。キックボクサーの衣装を作る業者はあったが、オーダーメイドで作るのは谷さんしかいなかったのだ。
ほかにプチ起業を成功させる秘けつは、事業計画をきちんと紙に書くことだという。
五十嵐さん「どういう人に何を売りたいのか、そのためのこだわり、いつまでに何をやるかをきちんと紙に書く。頭の中に入れておくだけでは、いつまで経っても夢のままで終わってしまいます」
博多大吉キャスター「ついつい夢見がちだけど、しっかり紙に書くと冷静にもなれますよね」