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美味しいけど危ない「2日目のカレー」ウエルシュ菌大増殖で腹痛や下痢

   リポーターの馬場典子アナが「おいしい2日目のカレーですが、食中毒のリスクがあるんです」と取り上げた。カレーを1日置くと「ウエルシュ菌」が繁殖し、大量に摂取すると腹痛や下痢を引き起こすというのだ。

   東京女子医科大学感染症科の菊池賢教授は「食中毒になってもほとんどは1~2日でよくなりますが、高齢者や小さい子どもは脱水症状に陥って重症化するおそれもあります」と警告する。去年(2017年)、東京都内の私立幼稚園で2日目のカレーが原因で園児ら76人が食中毒に襲われた。

鍋のまま冷蔵庫もNG

   ウエルシュ菌はもともと肉や野菜などに付着している無害の細菌だが、加熱した後に冷めていく過程で有害になる。鍋の温度が40~45度になると、殻を破って活動的になり、分裂を開始して数を急速に増やす。「この温度の時間帯が長いほど菌が増えやすくなります。室温で12時間置くと、ウエルシュ菌は40~50倍になります」(菊池教授)

   こうなってしまうと加熱しても菌は減らず、臭いもしないので、傷んでいることがわからない。どうしたら防げるのか。作ったらすぐに冷やすのがポイントだ。ただ、鍋のまま冷蔵庫に入れると冷めるのに時間がかかるので、平たい容器に小分けして粗熱を取り、冷蔵庫で10度以下で保存する。

   再調理の時も、自然解凍ではなく電子レンジや鍋で一気に加熱する。解凍後に室温だと、やはりその時にウエルシュ菌は増殖するからだ。

   佐藤仁美(俳優)「夏場は冷蔵庫に入れますけど、冬場はそのままキッチンに置いてました。危ないんですね」

   ポトフや豚汁、シチューなどの煮込み料理も同様に気を付けるべし。