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「女子高生コンクリ詰め殺人」元少年たち出所後また逮捕!鬼畜はやっぱり更生できないのか

   1989年1月に東京都足立区綾瀬で起きた「女子高生コンクリ詰め殺人事件」は、私にも忘れられない事件である。当時17歳だった被害者は40日以上監禁され、ろくに食べ物を与えられず、4人の男たちから「輪姦」と「暴力」を繰り返された挙句、息絶えた。

   男たちは彼女の遺体をドラム缶に入れ、コンクリートを流し込んで固めて都内の埋め立て地に遺棄した。逮捕された「鬼畜」たちは18歳~16歳だったため、少年法で守られ、実名報道されなかった。主犯格の少年には「主犯格で罪責は極めて重大」だとして懲役20年の判決が下っている。週刊文春だけが「野獣に人権はない」と4人の実名を公表し、議論を呼んだ。

   刑を終え出所して娑婆に戻った元少年たちだが、週刊新潮によると、準主犯格の男は2004年に逮捕監禁致傷容疑で逮捕され、主犯格の男も詐欺容疑で逮捕されているそうである。当時16歳だった犯人の一人、湊伸治(45)は、8月19日(2018年)に、埼玉県川口市内のアパート前の駐車場で、同じアパートに住む32歳の会社員を突然、警棒で殴り、首をナイフで刺して「殺人未遂容疑」で逮捕されたという。

   大手メディアは湊の逮捕は報じたが、綾瀬の事件の犯人だったことには触れていないという。週刊新潮は識者たちに意見を聞きながら、メディアが少年法の規定を厳格に解釈して過去の事件に触れないのでは、なぜ同様の犯罪が繰り返されてしまったのかを検証することもできないし、更生を第一におく少年法の「敗北」ではないかと指弾している。

   あれだけ凶悪な犯罪を起こした人間が、本当に更生したかどうかを見極めるのは至難の技であろう。したがって、そうした人間の行動範囲をGPSなどで把握し、常に監視下に置いておくべきだという声が、これを機に再び大きくなるだろう。しかし、そうすることによって、更生しようと懸命に取り組んでいる元受刑者たちをも生きにくくさせてしまうことにならないか。こうしたことについての議論を始めるべきだとは思う。

自民党総裁選「石破茂」に大逆転あり!告示翌日に小泉進次郎が支持表明

   自民党総裁選は安倍晋三と石破茂の一騎打ちだが、週刊文春によれば、安倍は側近にこう漏らしたという。「彼(石破氏)、まさか(総裁選後に)要職に就けるなんて思っていないよね」

   2度と立ちあがれなくなるまで石破を徹底的に潰すと、安倍は豪語しているそうだ。

   週刊朝日が石破を支える2人の女という特集をやっている。さては安倍側が流したスキャンダルか。1人は慶應大学法学部の同級生だった妻・佳子である。気は強いそうだが、有権者受けは甚だいいそうだ。石破は議員宿舎で娘2人と暮らし、佳子は地元を守っているという。

 

   もう1人は石破の女性秘書。21年間、政策秘書を務める40代のYで、石破が小泉政権下で防衛長官を務めたとき、彼女が秘書官として防衛庁に入り、石破を支えたそうである。彼女は軍事に詳しく、予備自衛官の資格も持っているそうで、Yが石破に防衛の手ほどきをしたといわれている。

   Yは防衛官僚と結婚したが、1年余りで破綻してしまったそうだ。そこで、石破との仲を勘繰る向きもあるが、Yは「事実無根だ」と全否定。石破は一晩で1升を飲むほどの酒豪だが、以前、銀座の高級クラブの女性と噂になって以来、そうした店にはバタッといかなくなったというから、そちらのスキャンダルが出てくることはないようだ。

   石破は「正直・公正」を掲げる。文字通り安倍政権批判を前面に押し出し、安倍に公開討論をやろうと申し入れている。安倍は逃げ腰。公開討論でモリ・カケ問題でも持ち出され、歪んだ顔がアップになったらマズイと考えているのであろう。

   石破に起死回生があるとすれば、小泉進次郎が石破支持を明確にしてくれることだが、ご当人は貝のごとく口をつぐんだままだ。だが、週刊文春によると、9月8日に進次郎が動き出す気配があるというのである。

   総裁選中にニュージーランドへ出かける予定があったが、それを急遽変更して、告示日前の9月6日に帰国するようにしたという。そして告示日翌日の8日に<全メディアが注目するイベントがある>(週刊文春)。それは日本財団主催の「ソーシャル・イノベーションフォーラム」で、進次郎は基調講演を行う。

   昨年(2017年)のこの会で、進次郎は国会改革すべきだと述べて、布石を打ったから、今年も何らかの重大発言があると見られると、政治ジャーナリストが語っている。つまり、「国会改革を成し遂げてくれる候補に投票する」とぶち上げ、国会運営の改善を表明している石破への事実上の「支持表明」をするのではないかというのである。

   黙っていることに慣れてしまった進次郎が、反安倍を掲げて決起できるのか。そのとき親父の小泉純一郎はどう動くのか。とりあえず注目しよう。

   ところで、6月にあった安倍・トランプ会談で、トランプは「私は真珠湾を忘れない」と述べ、対日貿易赤字に強い不満を表明したと、「ワシントン・ポスト」紙(電子版)が報じた。菅官房長官はあわてて打ち消したが、トランプと安倍の関係も以前のような蜜月ではなくなっているのは間違いない。

   週刊文春におもしろい記事があった。トランプの妻・メラニアが「反トランプ」になっているというのだ。10月に、彼女は亭主が大嫌いなアフリカを単独で訪問する。NBAのレブロン・ジェームズ選手がトランプを「米国内の分断を深めている」と非難した際、メラニアは「(ジェームズ選手は)次世代のために良い仕事をしていると思う」と称賛した。

   不法移民政策についても、「家族から引き離された子どもは見たくない」と異例の声明を発表したそうだ。きっかけは、トランプの不倫が取り沙汰されてからで、メラニアはメディアを細かくチエックしていて、亭主を批判するたびに自分の人気が上がっていることに気が付いたからだという。トランプも安倍と同じように、内に敵を抱えてしまったようだ。

日本人初の宇宙飛行士から百姓に・・・秋山豊寛「まだ死ねない」福島原発事故で奪われたままの農地と暮し

   週刊新潮は玉城デニー衆院議員の沖縄県知事選出馬表明が遅れたのは、党首の小沢一郎が出馬しろともするなとも決められなかったためだと報じている。翁長陣営の中核だった観光大手「かりゆし」グループが自主投票になり、公明党が佐喜真淳の推薦を決めたため、玉城側の形勢は不利だが、それを一気に跳ね飛ばす力になるのは、9月中旬にファイナルコンサートを沖縄で終える安室奈美恵のひと言である。

   「翁長の遺志を継ごう」といえば、有権者は玉城支持へと雪崩を打つ。こちらも進次郎ならぬ奈美恵頼みである。

   週刊現代の注目記事は、日本人初の宇宙飛行士になった秋山豊寛(76)のモノクロページ。秋山は1986年、TBS外信部デスクのとき、「宇宙飛行士の社内公募」に応募した。TBSがソ連と宇宙ステーション「ミール」の訪問に関する協定を結んでいたからだ。

   1年間の厳しいトレーニングを積んだが、本人は「運動に専念していればいいからストレス解消になった」そうだ。90年12月に宇宙船ソユーズに搭乗し、念願だった宇宙からの生中継を成し遂げる。そのとき地球を見てこう思った。

   「地球はね、ものすごく綺麗なものなんです。でも、地球を取り巻く大気というのは、宇宙から見るとリンゴの皮よりさらに薄い。地球は非常に壊れやすい星なんです。そのナイーブな星の中に、たくさんの人が暮らしている」

 

   帰還すると秋山は「百姓になる」といって53歳でTBSを辞めてしまう。全国を歩き回り選んだのが、「地面がものすごくよかった」福島県滝根町だった。退職金で3000坪の土地を購入し、有機農法を学んだ。シイタケはベテランの農家からも絶賛されたという。

 

   しかし、福島第一原発事故がそれをいとも簡単に奪ってしまう。彼の家は第一原発から36キロだったため、国や東電からの補償はほとんどなかった。現在は自主避難し、三重県多気郡に居を移し、240坪の畑を耕す。秋山はこういう。「僕が三重にいるのは、福島にいられなくなったから移動しているのであって、それを抜きにされちゃ困るんだよな」

 

   事故から7年経つが先は見えない。福島に残したままの無人の家の固定資産税を今でも払っている。

 

   三重でも原発に反対する会に所属し、各地の反原発デモにも参加する。原発で被害を受けた農家が可哀想なのは、作った作物が売れないことに対しての補償はあるが、作物を作れない環境についての補償がないことだと憤る。

   「いまは〈健康欲〉だけがある。これは、健康でいたいという希望じゃなくて、〈まだ死ねない〉って気分です。あの原子力ムラの連中が何の罰も受けないのに、自分が先に死ぬわけにはいかない。理想を言えば、〈正気の市民〉になりたい」

    こうした覚悟を持った日本人がここにいる。まだまだ捨てたものではない。(文中敬称略)

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか