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北海道電力「停電想定」大甘!全道ブラックアウトと泊原発の危機一髪

   北海道電力には、56か所の水力発電所、11か所の火力発電所、停止中の泊原発があり、最大の苫東厚真火力がやられ、全道が停電した。震度7の揺れで3基の発電機のうち2つの配管が破れ、残る1つもタービンの不具合で止まった。

   これで極端な供給不足に陥り、負担がかかった他の火力発電所に損傷の危険が出て、自動的に止まった。こうした場合、強制的に一部エリアを停電させて需給のバランスを取る方法があるが、北海道は消費が都市部に集中していて、周辺部の停電では追いつかなかった。

   本州からの送電も、受ける側が発電していないとおくれないため間に合わなかった。

外部電源喪失―震度2でも「福島事故」寸前の危機

   北電はこうした事態は想定外だったとしている。苫東厚真の総出力は165万キロワットだが、トラブルが起こっても喪失する発電は129万キロワットと想定していた。過去最大の喪失が126万キロワットだったからだ。

   吉永みち子(作家)「不思議な想定ですね」

   司会の羽鳥慎一「そこで泊原発(207万キロワット)がかかってくるんですね」

   長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「なぜ分散させないのか。泊を動かしたいためにそうしたのかなあ」

   玉川徹(テレビ朝日解説委員)「原発を動かしたくてしょうがないんでしょう」

   その泊原発では、全道停電により2度も外部電源喪失という事態になっていた。震源地から100キロ、震度はわずか2だった。6日午前3時25分、1回目の喪失。冷却用プールの燃料棒を冷やせなくなった。

   このままだったら福島原発事故の二の舞である。非常用ディーゼル発電機6台を使って冷却は維持されたが、水力発電所の電気を優先的に送り、外部電源が復活したのは喪失から約9時間半後の午後1時だった。

   玉川「外部電源喪失もブラックアウトも想定してないと思いますね」

   長嶋「よかったな、という話ではない。いつ鬼が暴れるか。鬼を排除しないといけない」