2018年 11月 21日 (水)

アマスポーツ界なぜパワハラ横行?ボスが支配し幹部は保身・・・目立ったら潰される

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   体操女子へのパワハラ問題で大揺れの日本体操協会の委員が匿名で、「クローズアップ現代+」の取材に応じた。明らかになったのは、「目だった行動をしていると潰されるというか、外されていく」ということだった。「みんな、おとなしくするしかなかった」と話す。

   アマチュアスポーツ界での相次ぐ内部告発の背景に何があるのか。

塚原本部長の「これでいいわね」ですべて決まった

   2013年、体操協会の塚原千恵子強化本部長が主催して、小中学生を対象に、東京五輪メダリスト発掘のためのオーディションが行われた。その3年後、新たな強化プログラムが作られた。宮川紗江選手が会見で問題にした「2020東京五輪特別強化対策」(通称『2020』)だ。

   「2020」は、代表選手のうち、本人が希望し承認されれば加入が認められるが、多くはトライアウトと呼ばれる選考で決められた。日本オリンピック委員会(JOC)からの資金は今年度5000万円で、「2020」加入選手が優先的に海外派遣などの支援を受けている。

   しかし、取材に応じた協会の委員は、「選考は塚原本部長が決めて、『これでいいわね』で通ってしまっていた」という。塚原本部長は「選手選考は明確に点数によっており、他の理事にも説明し承認を得ている」と反論するが、別の協会関係者も「トライアウトではまず審判が演技を採点するが、その後、強化本部の判断が加えられ、点数が変わってしまう」と証言する。

   NHKの刈屋富士雄解説委員は「運用の仕方が一人の本部長のところに集中してしまったんです。その判断を周知しなかった、より細かく説明しなかったという部分で、多くの疑念を招いたのではないか」という。

ウミ出し切れるか・・・体質改善の受け皿つくれ

   さらに疑念を強めているのが塚原本部長の兼任である。日本代表選手の選考の責任者である塚原本部長は、一方で国内最有力の朝日生命体操クラブの監督も務めている。朝日生命クラブをめぐっては、かつて選手が全日本選手権大会をボイコットする騒動があり、以前から疑惑の目が向けられてきた。

   宮川紗江選手が「私を朝日生命体操クラブへ入れるためには速見佑斗コーチの存在が邪魔で、そういう力が働いたのではないかと思っています」と主張しているのも、そうした疑念からだった。協会は第三者委員会の調査結果を今月中にもまとめたいとしている。

   日本体操協会とよく似た女子レスリングのパワハラ問題で、日本レスリング協会は第三者委員会の「幹部による権力集中と組織の閉鎖性」という指摘を受けて、再発防止策を進めている。

   横浜DeNAベイスターズの元球団社長の池田純(スポーツ庁参与)は、「この機にスポーツ界全体で膿を出し切るべきです。オリンピックが終わったから終わりじゃなくて、オリンピック後にどうやって受け皿を作り、日本に根付いていけるか、絵を描けるかが大切です」と指摘している。

   *NHKクローズアップ現代+(2018年9月5日放送「なぜ相次ぐ?スポーツ界のパワハラ」

文   モンブラン
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