2018年 11月 14日 (水)

「自民党総裁選」仕掛ける石破、逃げる安倍・・・自民党員じゃないから聞きたい改憲論争

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    自民党の総裁選は安倍晋三総裁と石破茂・元幹事長の一騎打ちだが、国会議員の7割の票を固めたと見られる安倍優位である。石破は6年前の総裁選で、「安倍に圧勝した」地方票を足がかりに、世論の支持に期待する。

   二階幹事長は7月、地元和歌山で党員票の掘り起こしにかかっていた。安倍のステッカーが貼られた色紙を配り、安倍支持の言葉を書いていた。県連幹部は企業回りだ。ある建設会社はこの5年で売り上げは倍増、正社員を10人増やした。社長は「安倍さんでいくしかないでしょう」

   無派閥から安倍支持になった菅原一秀衆院議員は、態度未定の議員への働きかけを続けていた。森友・加計問題で揺れた衆院予算委の筆頭理事として、安倍を支えてきた。「(モリ・カケでは)厳しい世論を肌で感じた。しかし法的問題ではない。それより外交の実績とアベノミクスです」

   岸田派の大西宏幸衆院議員(大阪1区)は岸田政調会長が立候補を取りやめたため、安倍支持を説くことになったのだが、支持者からは厳しい言葉が返ってきた。「弱いものイジメやないか。民主主義やからな、言いたいことは言わないかん。自民には人材おらんのか」

   後援会幹部からも「長いなというイメージ。ウミも出る」「何が最優先かの議論が起こらない」と大阪人はきつい。

討論会より業界団体回りや外遊

   組織的に各地で集会を開く安倍陣営に対して、石破陣営は個人のつてを頼りに地方を回って地道に政策を訴えている。安倍は社会福祉、医師会、建設業などの業界団体のトップと立て続けに会っている。石破は「握手した数しか票にならない」と、この2年で400の市町村を訪れてきた。党員の意識は国民の世論に近いとの読みだ。

   最大の論点は憲法改正である。安倍は「自衛隊の存在を明記したい」と、秋の臨時国会に改正案を提出して、改正の発議を促す構えだ。石破も改正論者だが、「自衛隊明記には緊急性がない」と否定的で、それより参院合区の解消とか、災害などの緊急事態条項を優先する。

   国民も論争を見たい。石破は論客だが、安倍は討論に弱い。だから、安倍陣営は討論会を減らそうと必死だ。安倍は10日からはロシアに出かけてしまう。北海道胆振東部地震で選挙活動自粛となったのも、そんな思惑か。

   国政選挙ではなく、自民党内の選挙だが、実質的に首相が決まる選挙でもある。とりわけ改憲論争は、もともと改憲が党是の自民党員より、そうでない国民の方が関心が高い。勝ち馬に乗り、論争のない選挙でいいのか。アメリカの共和党、民主党は、大統領候補指名をめぐって党内で激しい予備選挙をやる。日本の自民党も野党も、ああいうのをやってよ!

   *NHKクローズアップ現代+(2018年9月6日放送「あす告示 自民党総裁選の舞台裏」)

文   ヤンヤン
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