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体操パワハラが塚原夫妻VS日体大の権力闘争に? その日体大で駅伝のパワハラ勃発! どうなってるの?

   宮川紗江選手(19)の「パワハラ」告発で揺れる日本体操協会は昨日10日(2018年9月)、渦中の塚原光男副会長と塚原千恵子・女子強化本部長の職務の一時停止を決めた。塚原夫妻は、協会内に「権力闘争がある」と発言、主流である日本体育大学と塚原夫妻の確執が浮かび上がってきた。

   協会の決定は、10月の世界体操選手権に臨む選手たちに、パワハラ騒動が影響することを懸念したもの。協会はこの問題で第三者委を立ち上げて調査に入っており、結論までに時間がかかるとの判断とみられる。

具志堅幸司・日体大学長が糸を引いている?

   塚原夫妻は9日のテレビ番組で、「(協会の)役職の取り合いが、時代時代にある」「私たちは日体大と仲が良くない」と発言。さらに、「(具志堅副会長が)協会のウミを出さないといけないと言っているが、自分が副会長で言いますか?」とまで語った。

   これに対して、具志堅幸司・副会長(日体大学長)は、「全くそういう意識はない。なんでああいう発言をしたのか、私には理解できない」と話した。

   塚原夫妻と日体大の確執は、体操界では有名な話だという。夫妻とも日体大出身だが、五輪で華々しい成果を上げた塚原光男氏が、卒業後大学に残れなかったのがそもそもの始まり。夫妻は日体大を出て、朝日生命の体操クラブの創設に関わり、多くの五輪選手を輩出し、日体大と張り合う形になっていた。

   青木理(ジャーナリスト)「塚原夫妻が追い落とされる被害者感情はわかるが、権力闘争となると、さらにずれてしまう。問題の本質は、暴力問題とパワハラでしょう。世界選手権で選手たちの環境を整えることが両者の責任だ」

   菅野朋子(弁護士)「(職務停止は)世界選手権に向けて選手たちを落ち着かせるためにはやむをえない措置だと思う」

   玉川徹(テレビ朝日)「最初からシンプルな話じゃないと思っていた。権力闘争があるという仮説を立てると、分かる部分があるのは確か。森末慎司さんとか池谷幸雄さんが、感情がこもった発言をするのも、なるほどと思う」

   菅野「暴力問題も3年以上も前の話。それがなぜ今出てきたのか」

   その日体大で、別のパワハラがあったと、週刊誌「FRIDAY」(9月21日号)が伝えた。駅伝チームを率いる渡辺正昭監督(55)のパワハラを、2人の元部員が大学に訴えたのだ。箱根駅伝優勝10回という日体大で何があったのか。

   同誌によると、渡辺監督の言葉がすごい。「部もやめて大学からいなくなれ」「お前はチームのがん細胞だ」。練習についていけない選手に、並走する車から「ひき殺すぞ」。

   退部した選手は「俺の考えについてこれない奴はいらないという態度でした」「ストレスになっていたのは、言葉の暴力」「「朝5時から練習が始まるんですが、その瞬間から地獄が始まった」という。

   渡辺監督は愛知の豊川工業高校の陸上部監督だったが、2013年に生徒への体罰で辞めている。しかし2年後、日体大監督になった。「高校での育成の実績と十分反省している」という理由だった。

   大学はすでに関係者から聞き取りを行っており、結果が出るまで監督は自宅待機。長野県でも合宿も中止となっている。

   こちらのパワハラ騒動も目が離せなくなった。