2019年 1月 19日 (土)

新人ケースワーカーの澄んだ目から見た苛酷な生活保護費受給者の現実。別のケースも続編でみてみたい
<健康で文化的な最低限度の生活 最終回>(フジテレビ、関西テレビ制作)

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   視聴率は良くなかったが、全回を視聴して一定の評価はしてやりたい。何故なら、ふわふわした若者のハレたホレたという能天気ドラマのある中にあって、地味で惨めでドラマティックな出来事などは余りない、下積み庶民の生活のディテールをよく描いたからである。新米のケースワーカー・義経えみる(吉岡里帆)の澄んだ目から眺めた風景として厳しい事例が並び、現実の困難を知らしめる。
   借金まみれだったが生活保護費受給で立ち直った阿久沢(遠藤憲一)は、父親を恨んでいた娘が妊娠して「産むか堕ろすか」で迷っている。10歳の娘をアパートにほっ散らかして1週間も帰ってこなかったネグレクト母親の、「金よこせ」というセリフの裏側に、母親もかつては酷いネグレクト母に放置されて、施設で育った辛い過去があると分かる。いささかステレオタイプと言えなくもないが、ネグレクト母親に会いたいという少女の心の奥底の愛まで予想させた。
   えみるの指導を担当する半田明伸(井浦新)が素晴らしくいい。硬い物言い、融通の利かなそうな外見にもかかわらず、絶対的な建前ばかり男ではなく、新人時代から辛いケースも経験してきた知恵で的確なアドバイスを義経に与える。怠け者の不当受給がメディアを賑わせることがあるが、反対に役所の上から目線に耐えられなくて、資格があるのに受給を躊躇う人もある。現実はもっと苛酷なのではないかと疑問もあるので、別のケースの続編も見てみたい。(放送2018年9月18日21時~)

(黄蘭)

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