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姿を消した中国トップ女優・ファン・ビンビン 習近平政権と軍との抗争に巻き込まれた?

   姿を消した中国のトップ女優・ファン・ビンビンさんをめぐる騒動が拡大し続けている。

   ファンさんの脱税疑惑をSNSで告発した元テレビ司会者の崔永元氏が「彼女のファンから連日脅迫を受け、殺害予告までされた」と、きのう24日(2018年9月)、香港紙が報じた。中国のSNSには女性警官に挟まれた手錠姿のやつれた女性の画像が流れ、ファンさんではないかと物議をかもしている。この画像は合成めいた不自然な動きがある一方で、不都合な情報ならすぐに強制削除する中国当局が放置しているのも謎だ。

中国芸能界と軍は意外に近い関係にある

   キャスターの伊藤利尋アナ「いろいろウラがありそうです」

   さらに、ファンさんの知人でもある女性タレントが、軍高官の子供たちから「拘束されたと聞いた」とメディアに語った。複数の中国メディアがマネーロンダリングの疑惑を伝えている。ネットには「彼女を信じる」「単なるだまし屋だ」といった支持と非難が渦を巻いている。

   中国では軍と芸能界が「慰問などを通じて近しくなる傾向」(拓殖大の澁谷司教授)があり、芸能人の半分は軍関係者で、映画会社のトップは軍の親族ともいわれる。ここから軍の力を排除しようとする習近平政権と軍との抗争にファンさんが巻き込まれたという観測も広がる。

   司会の小倉智昭「国民党軍とのつながりをいわれたテレサ・テンと重ねてしまいますね。テレサ・テンの最後は不遇の死だった」

   テレサ・テンさんは、台湾出身の歌手。1970年代から1990年代にかけ、台湾、香港、中国本土の中華文化圏はもちろん日本、タイ、マレーシアなどで爆発的な人気を博し、「アジアの歌姫」と呼ばれていた。彼女の父親は、元国民党軍の職業軍人だったことから軍の慰問にも積極的に参加していた。

   しかし、1989年5月に北京で起きた民主化要求デモを支援するコンサートを香港で開いたことから、中国政府との関係が悪化、不遇のうちに1995年5月、タイで42歳の若さで病没した。