2018年 10月 23日 (火)

若者に媚びて、軟派人気者(Superfly)に委嘱した課題曲は通俗的で魅力に欠けた。演奏の実力には首都圏と地方の格差が歴然としてあり、自由曲の選択でも差が出た合唱コンクール
<第85回全国学校音楽コンクール 全国コンクール小学校の部>、<第85回全国学校音楽コンクール 全国コンクール中学校の部>(NHK Eテレ)

印刷

   まともなクラシックの作曲家に委嘱していた課題曲を、何年前だったかアンジェラ・アキに作らせた頃から、筆者は鑑賞意欲がなくなり、冷ややかに覚めてしまった。今回久しぶりに6時間も視聴してみたが、今年の課題曲は小学校部門の『出発』はともかく、中学校の部の『Gifts』はSuperfly(越智志保)の作詞・作曲である。
   平凡で通俗的な楽曲である。どこにわざわざ委嘱した意義があるのかわからなかった。それはともかく、司会者の1人、鈴木福くんがドジしまくる。小学校の部の鈴木梨央はしっかりしていた。中学校の部の終わりに、作曲者の越智志保が登場して歌ったが、どこがいいのだかさっぱりわからない。そもそも「圧倒的なブォーカル」と司会者が持ち上げる割には声量もイマイチ、表情も硬かった。
   さて、全国11組の代表校の中で、金賞は関東甲信越ブロック代表の豊島岡女子学園中学校の女声3部。銀賞は東北ブロック代表の郡山市立郡山中学校。銅賞は町田市立鶴川第二中学校と、清泉女学院中学校が受賞した。郡山を除いて、全部が首都圏の代表である。指導者に都会と地方との歴然とした格差があるということだ。1つには自由曲の選択も関係する。金賞の豊島岡女子学園が選んだのは、亡き三善晃の『マルメロ』だった。何がいいたいかと言えば、主催者が盛んに若者に媚びて課題曲を軟派の音楽家に書かせても、芸術としての価値には差があり、演奏結果で表れるということである。(放送2018年10月7日、8日14時~)

(黄蘭)

採点:0.5

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中