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オセロ世界一に小5の福地啓介くん 最年少記録36年ぶり更新の相手が帰国機の機長だった!

   先週12日(2018年10月)チェコ・プラハで行われた第42回世界オセロ選手権で、日本の小学5年生福地啓介くん(11)が見事チャンピオンになった。36年ぶりの最年少記録更新は、「オセロ界の藤井聡太」とも呼ばれる。

   最後の相手は、元世界王者、タイのピヤナットさん(28)。福地くんの1勝1分けで臨んだ第3戦。最後に大逆転で王者になった。ピヤナットさんは、「私より先を読んでいた。落ち着きがあって集中力がすごい」とたたえていた。

お母さんに「頭を使うゲームをしなさい」

   始めたのは、幼稚園の年長の時。お母さんに「頭を使うゲームをしなさい」と言われたからだ。「小学生グランプリ2014」で、1年生でいきなり優勝。翌年も連覇したが、3年生では3位、4年生では2位だった。奮起してコンピューターを使った独学で、今年再び優勝。世界大会に臨んだ。

   帰国する全日空機で、意外なアナウンスがあった。谷田邦彦機長が、「オセロ世界選手権のチャンピオンにご利用いただいております。最年少記録11歳という快挙です」と福地くんを紹介したのだが、そのあとがあった。

   「実を申しますと、以前の記録は私自身が1982年に打ち立てた記録。今回は大変な快挙です」と。機長もかつてチャンピオンだったというのだった。続けて「団体戦、日本は14年連続の優勝。オセロの世界では日本は大変有名です」とやった。機内は拍手で沸き返ったという。

7手先を読んで、相手のミスを誘う手を打つ

   キャスターの小倉智昭が「機長は15歳の時に記録を作っていた。それを福地くんに破られた。いい巡り合わせ」。機長は福地くんの優勝を見越して、この機の機長を買って出ていたらしい。

   オセロ歴33年の中島哲也8段は、「福地くんには2勝3敗で負け越しています。完敗です」という。今回の結果に、「驚き10%、感動50%、祝福30%、嫉妬が10%です」(爆笑)といった。福地くんの特性を「とにかく冷静」という。

   最終戦の大詰めでは、7手先を読んで、相手のミスを誘う手を打っていた。彼はまた、対戦が終わった盤面を戻していくことができるという。中島さんは「私はできない。自分一人でコンピューターの解析を見て強くなったんだと思う」

   世界のオセロ人口は約5万人。日本は2000人だが、今9段が7人、8段が2人、7段が16人いる。ただし、プロではない。みんな職業を持っている。福地くんは6段だったので、これで7段に昇格する。もちろん最年少7段だ。

   山崎夕貴アナ「その福地くんを、2016年、17年に破った小学生がいる。レベルが高い?」

   中島さん「その通り。レベルは高く、層も厚い。今後も日本が勝ち続けるだろう。子供が出てくる可能性も高い」

   小倉「そういう少年たちは、囲碁をやっても強いのでは?」

   中島「そういうこと、言わないでほしいです」(爆笑)