スコッチを越え世界で大ブレイク! ジャパニーズ・ウイスキーの人気の秘密
2018.10.23 15:35
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若手社員のアイデアが大ヒット商品「ハイボール」を生んだ
消費減退がとまらないまま25年、ウイスキー好きで入社した若手社員たちが立ち上がった。「復活させなければ」と連日、居酒屋に通い、ビールや酎ハイを飲む若者たちを観察した。
「ウイスキーもあんなふうに」と目をつけたのが、ソーダを使うハイボールだ。レモンを皮ごと入れて爽快感を出すことにもこだわった。乾杯しやすい、これはいける。
しかし、社内の会議は紛糾した。「レモンで味を作るのか」「品格に関わる」という抵抗。それでも、若手社員たちはあきらめず、ハイボール専用のサーバーやジョッキをつくった。普通に企画書を通すのはむずかしいので、試飲会に一般女性をまぎれ込ませた。そのひとこと「飲みやすくておいしいですよ」に参加者がグラッときたそうだ。
全国展開すると、またたく間に居酒屋の定番になり、売り上げは上昇に転じた。今ではハイボールからウイスキー消費のすそ野が広がりつつあり、アジアにもファンが増え、ストレート主流の欧米でも伸び始めたという。
伊集院さんは「もの作りはいつも、老若がぶつからなければダメ。誰かがやってみなはれと言ったら、あとは忍耐力だ。改良にカネと時間をかけた」と振り返った。
日本のもの作り精神がIT時代でも立派に通用することを、ウイスキーをめぐるドラマが示している。
※NHKクローズアップ現代+(2018年10月22日放送「世界で大ブレイク!ジャパニーズ・ウイスキー快進撃の秘密」)
文・あっちゃん