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高速走行バスあわや!「運転手」泡吹いて失神――乗客がトンネル壁に接触させて停車

   きのう15日(2018年11月)午前10時半ころ、三重・紀北町の紀勢自動車道の高丸山トンネルを走行中の観光バスの運転手が、意識を失った。気付いた乗客2人がハンドルを操作し、減速させて事なきを得たが、乗客は「生きた心地がしなかった」と話している。

   バスを停車させた乗客の秦政昭さんと畑中国守さんによると、突然、バスがトンネルの側壁に接触、その後、反対車線出るなど大きくふらつき、運転席に駆け寄ると、運転手は口から泡を吹いて気絶し、いびきをかいてハンドルを放していた。

   バスは時速60キロくらいのスピードで走っており、秦さんがハンドルと持ち、畑中さんがエンジンを切ろうとした。運転手の足がアクセルから浮き、徐々に減速したところで、ガリガリと側壁に接触させて止めたという。

乗客「天国に行くミステリーツアーだったの!?」

   乗客は33人と女性添乗員にけがはなかった。運転手(46)は病院で意識が戻ったが、手前のインターを通過して、トンネルに入るまでの記憶はなかった。バス会社「ラビット急行」(浜松市)の話では、7月の健康診断でも、またこの日の出発前の点呼でも異常は見られなかったと説明している。

   バスには「こんな旅してみたかった ミステリーツアー」の参加者が乗っていて、「バスはどこへ向かうのでしょう。とある温泉地、とあるホテル」とある。乗客は「天国に行くミステリーだったね」と笑ったが、たまたま対向車がなかったからこの程度の事故で済んだのだろう。

意識失う運転手 5年で60件

   中瀬ゆかり(「新潮社」出版部部長)「2人の判断が良かった。防ぎようがない事故ですよね」

   司会の小倉智昭「こればっかりはなくならない事故ですね」

   先月29日(2018年10月)には横浜市で、バス運転手が意識をなくし乗客7人が死傷し、今月1日には千葉・成田市で運転手が死亡するなど、こうした事故は5年間に60件も起きている。運転手が意識を失う原因は、脳疾患が25%、心臓疾患が6%、その他(原因不明も含む)69%となっている。

   小倉「運転手不足で高齢者も増えているらしいですね。自動運転が一番安全なような気もしますけど、日本は遅れてる」