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韓国カーリング「メガネ先輩」のパワハラ告発で政府調査!連盟副会長父娘が選手起用や賞金を私物化

   平昌冬季オリンピック女子カーリングで銀メダルを獲得した韓国チームの選手が、競技連盟副会長や監督などからパワハラを受けていたと告白して波紋を広げているが、チームの司令塔だった「メガネ先輩」のキム・ウンジョン選手(27)も切々と訴えた。

   「インタビューやメディアへ出演するときは、監督から『連盟副会長や監督のおかげですと言え』と言われました」「機嫌が悪いとすぐ興奮し怒鳴ることが多かったです」と話す。7月に結婚すると、「妊娠を計画しているようだから」とスキップを外されたという。

   名指しで批判されたのは、大韓カーリング競技連盟のキム・ギョンドゥ元副会長とその娘のキム・ミンジョン監督だ。チームが獲得した賞金も私物化していた。

   「2015年以前はワールドツアーで獲得した賞金は選手に分配されていました。しかし、その後は監督が『支援金がないから賞金はトレーニング費用にしよう』といわれ、最近は賞金はもらったことがないです。賞金総額は約1億ウオン(約1000万円)に達していると思います」とキム選手は明らかにした。賞金は元副会長の口座で管理されているという。

監督側は反論「結婚して子供つくるというから外しただけ」

   副会長・監督側は「キム・ウンジョン選手が子どもをつくると言ったので、代わりの選手を育成しなくてはいけない。賞金が分配されないことについては、チームの公的なところに使うべきだと選手たちも同意していたはずだ」と反論している。

   韓国のスポーツ紙「スポーツ・ソウル」のシン・ムグァン日本支社長は、パワハラの背景に「社会全体に浸透している儒教の教えがあります」という。「目上の人を敬い、下の人は従うみたいなものが、スポーツ界でも働いてしまっているんでしょう」

   韓国政府は実態を解明する調査に乗り出すと表明している。司会の国分太一は「日本のさまざまなスポーツ団体でパワハラが大きな問題になっていますが、お隣り韓国ではカーリング界だけで収まるのでしょうか。まだまだいっぱい出てきそうですね」