J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

中国マラソン選手 デッドヒートで国旗渡され失速、"被害者"なのになぜかネットで非難

   中国・蘇州市で18日(2018年11月)に行われた女子マラソンの国際大会で、トップ争いをしていた中国の何引麗選手に沿道のボランティアが国旗を渡し、ペースを乱された何選手は国旗を捨てたが、優勝を逃しただけでなく、ネット上で批判されることになってしまった。

   レースは37の国や地域から3万人が参加する大きな大会で、何選手は2014年のアジア大会の中国代表に選出されたプロのマラソン選手だ。ルール違反はコースに乱入したボランティア女性だが、ネットでは「あの選手は言い訳できない」「国旗を粗末に扱った」などと何選手に対する批判が相次いでいるのだ。

増田明美「指先も動かなくなっているときに・・・」

   何選手は「国旗が雨でぬれていて重くなり、腕もこわばっていたので、腕を振る時に落としてしまった」と説明し、「申し訳ありませんでした」と謝罪する事態に追い込まれた。

   何選手が内モンゴル自治区出身のため、批判が集中したという見方もある。

   マラソン解説者の増田明美さんは「寒い日は末梢から体が冷えて、指先は特に動かなくなる」という。元マラソン選手の千葉真子さんも「ラストスパートの時に、国旗を渡されることは選手にとって不利になる」と話す。

   司会の小倉智昭「これは仕方ないですよね。勝負どころで国旗を持っていたら走りにくいじゃないですか」

   古市憲寿(社会学者)「愛国主義のためなら何をやってもいいという、愛国無罪という言葉がありますが、明らかに競技自体を妨害しています」