2019年 1月 19日 (土)

炎上という今日的なテーマは買えるが、主人公たちがカーッとして走り回るほどには見ているこちらは共感できない残念作
<炎上弁護人>(NHK総合)

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   巷の噂で、SNS上の炎上が大問題になっていることは筆者も承知しているが、このドラマは3回見直してもあまり感動できなかった。力のある脚本家(井上由美子)と力のある演出家(笠浦友愛)がタッグを組んで、長年温めてきたテーマを実現させたらしいのだが、主人公たちがキーキー言っている割には、共感するところが少ない。

 

   (マザー・テレ美)というアカウント名でネット上に投稿し続けていた内向的な主婦の日下部朋美(仲里依紗)は、貧乏でもないのにクリームコロッケも半額にならないと買えないと装い、不動産屋のモデルルームでは上顧客らしくないと差別されたと訴え、挙句の果てにそこの火災の火付け犯人と疑われてしまう。駆け込んだ先は、過去に大手の法律事務所から出て、実家の2階で細々と開業している宅弁の渡会美帆弁護士(真木よう子)事務所だった。

 

   匿名のネット観客たちは、言いたい放題に(テレ美)をなじったり吊し上げたりし、土下座までした朋美を救うべく渡会はweb記者のカメラに向かって「あんたたちこそ匿名で卑怯だ」と叫ぶ。筆者が違和感を覚えたのは、弁護士とはそもそもカーッとしている依頼人の事情を冷徹な頭脳で解析して解決に導く職業なのに、ここでは渡会の方が朋美よりカリカリして走り回る。だから共感を呼ばないのである。不動産屋がブラック企業というのも意外性がなく、真木よう子のドアップ顔だけが印象に残った力作だが残念作でもあった。(放送2018年12月15日21時~)

 

(黄蘭)

採点:0.5

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