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日産が恐れるゴーン逆襲!保釈後に外国人特派員協会で反撃会見、取締役会では西川社長の解任動議

   ゴーン前日産会長は新年を東京拘置所で迎えるようだが、拘置所でもクリスマスや新年は食事に特別メニューが出るそうだ。週刊新潮で、512日間を拘置所で過ごした元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が、クリスマスの夜はヘーゼルナッツ入りのチョコレートケーキが出たし、大晦日には年越しそば、元日の朝は、おせちの折詰が出たといっている。そんなものゴーン被告には嬉しくもないだろうが。

   東京地検特捜部があわてて追加した特別背任容疑は、無理筋だ、否、もともとこれでやろうとしていたのだから、そうとう自信があるはずだと、意見が分かれている。週刊新潮によると、特別背任は2つの事案があり、1つは10年前にリーマンショックのあおりを受けて、新生銀行で運用していた金融派生商品の取り引きで18億円の損失が出て、それを日産に付け替えた件。いま1つは、信用保証に協力した知人のサウジアラビア人の資産家に、謝礼として日産子会社から16億円を支払った件だ。

   ゴーン側は付け替えたことは認めているが、取締役会に諮っているし、損失も与えていないから問題はない。資産家への謝礼は、現地の子会社が抱えていたトラブル解決を依頼したロビー活動費だったと説明しているという。さらに、ゴーンが長女に指示して、リオデジャネイロのマンションから持ち出したのは、ゴーンの犯罪を裏付ける重要書類ではなかったかと、日産関係者は見ているようだ。

   この事件は、安倍首相とフランス・マクロン大統領との関係にまで発展し、G20の際、マクロン氏が会談を求めてきたのを、安倍は忙しいことを理由に、立ち話であしらったと週刊文春が報じている。

   週刊新潮によると、日産側は特捜部に対して、会社を食い物にしているゴーンの銭ゲバぶりを暴くために、ゴーンが住んでいた海外の豪邸を調査してほしかったのに、それには手をつけず、また、ゴーンの調査報告書を一刻も早く公表したいのに、特捜部がストップをかけていることに不満が噴出しているという。

   日産側が一番恐れているのは、年明けに釈放されると、ゴーンが外国人特派員協会などで世界へ発信する「反撃会見」を開き、「業績を回復した途端、無実の罪を着せて私を追い出そうとする卑怯な裏切り者め」と、日産のこれまでの"悪事"をバラすこともやりかねないことだ。それに、ゴーンは今も取締役だから、西川社長の解任動議を提出すると、1人の寝返りで通ってしまうことになる。そのキーマンは、ゴーンチルドレンの代表といわれる志賀俊之取締役だそうである。

   日仏政府を巻き込んだゴーン逮捕事件の着地点は、まだまだ見えない。

来年いよいよ大きくなっていく日本企業はこの8社―優勝劣敗はっきり!

   週刊現代が「2025年に大きくなっている会社、小さくなっている会社 実名366社」という特集をやっている。自動車業界の中では、トヨタ自動車が11点という高い評価を受けているが、日産は三菱とともにゼロである。ちなみにホンダ、マツダ、スズキ、SUBARUは2点。ゴーン事件がさらに日産の将来を暗くしたことは間違いない。

   自動運転時代になれば、グーグルにはトヨタでさえ太刀打ちできない。自動車だけではなく、あらゆる業界で、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)と呼ばれる巨大企業が既成の企業を飲み込んでいく。

   週刊現代があげた366社のうちで、10点以上を獲得しているのは、トヨタ以外では、アイリスオーヤマ、ヤフー、セブン-イレブン・ジャパン、グーグル(日本)、アマゾンジャパン、ユー・エス・ジェイ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。オリエンタルランドは9点。

   12月25日(2018年)、東京株式市場は1000円超も急落し、2万円を割ってしまった。アメリカがクシャミをすれば日本が悪性のインフルエンザに罹るという構造は、ますます強くなっているようだ。

   安倍政権の悪行はいくつもあるが、一つだけといわれれば、私は、アメリカの属国化をますます強めたことだと思う。これだけでも万死に値する。

ただのお坊ちゃまクンじゃなかった貴景勝!父親の流転人生目の当たりにして精神的な強さ

   話はガラッと変わる。元貴乃花親方が週刊文春に10時間も語ったというのである。どうという内容ではないが、ドラ息子の優一への厳しいいい方は、傾聴に値する。

   貴乃花は、息子の芸能活動には一貫して反対だったという。だが、妻だった景子は、甘やかし、無条件にサポートしてきたそうだ。<「職人を語る以上、チャラチャラと表に出ている暇があったら、靴を作って土台をしっかり築くべき。まずは一流の職人になるのが先ですよ。タレントになりたいのなら、中途半端に靴職人の肩書を使っちゃいけない。本当の職人さんに対して失礼です。

   自分に力がないのに、親の名前でメシを喰おうとしているのが現状です。今はチヤホヤされるかもしれないけど、世の中はそんなに甘くない。我が子ながら、恥ずかしくないのかと思います。

   私の靴ですか? もちろん作らせていません。百年早いですよ」>

   政界出馬ははっきり否定した。元力士たちのセカンドキャリアを支援する人材派遣のプロダクションを立ち上げたそうだ。相撲関連の商材を扱う会社もつくり、後世に残るような相撲の絵本をつくりたいという。花が好きだから、花屋もやってみたいと話している。

   ホロッとさせるのは、母親にも兄貴にも会いたくないが、<「叶うのなら、親父にもう一度だけ、会ってみたいですね」>という一言。<「私はずっと、親父の分け身だと思って生きてきました。親父の存在だけが支えでした」>

   初代貴ノ花は小兵ながら大関を張り、相撲にも自分にも厳しかったようだ。その血が次男にも受け継がれているのだろう。意外にも、貴乃花は、土俵を下り、相撲界を離れてからが面白いのかもしれない。

   貴乃花の元弟子・貴景勝は、初場所で大関取りに挑む。彼の父親のリッチぶりや、母親が「綺麗すぎる」と話題になったが、週刊新潮によれば、貴が2歳から中1まで過ごした西宮区苦楽園にある90坪の家は、登記を見ると、1度は競売開始決定になり、父親が社長を務める会社が所有してきた芦屋市内のビルも国や兵庫県などに何度も差し押さえられた挙句、2014年に公売にかけられているというのだ。

   父親は、幼い頃に父を亡くし、高卒で社会に出たが、インスタントラーメンを2食に分けて食べたこともあるという。その後、武富士に就職し、最年少支店長になり、パチンコ店勤務を経て不動産産業に転身。しかし、買えば上がると調子に乗って買いまくっているうちにバブルがはじけてしまった。やがて税金を払うのもままならなくなったという。<「とは言っても、あの時期、差し押さえを食らうのは、不動産屋の宿命みたいなものでした。夜逃げをしたり、首を吊ったりした人もいましたから、自分はまだマシな方です」(父親の佐藤一哉氏)>

   美人妻は会社の事務員だったそうだ。どん底を味わった貴は、精神的に強いのかもしれない。

キムタク淋しき46歳・・・家に帰っても妻・工藤静香、次女・Kokiと会話なく、犬だけが家族の悲哀

   さて、こちらは、父と娘の話である。キムタクの次女にモデルで作曲もすると評判のKoki(15)という子がいる。何しろ、デビューがファッション誌「エル・ジャポン」だったことで、一躍、名が知られ、ブルガリやシャネルとタイアップする派手なデビューだった。

   これをお膳立てしたのは、母親の工藤静香で、事務所も工藤の個人事務所に所属しているそうだ。こうして母親が、亭主の名前をバックに、派手なステージママぶりを発揮することに、ネットなどでは批判が多いようだが、家庭内でも、貴乃花の家と同様、否、それ以上に夫婦の間で葛藤があるようだ。

   それに、<「静香の母親は近所に住んでいますが、木村の両親とはあまり連絡を取っておらず、疎遠になっています」>と、木村家をよく知る人物が語っている。

   長女と次女と工藤との会話は、家では日本語を使わずフランス語か英語だそうだ。キムタクがご帰還になると、水を打ったように静かになるという。どこの家でもある光景だが、キムタクという天下の二枚目がと思うと笑える。

   キムタクは、渡辺謙や真田広之のようにハリウッド進出を考えているというが、長女には国内の学校で音楽を学ばせ、デビューさせたいという静香の方針のため、アメリカ移住を断念したそうである。

   キムタクも46歳。冒頭、家の近くだろう、2匹の犬を散歩させている姿を描写している。家庭で孤立し、昔のように視聴率も稼げなくなったキムタクの"悲哀"が分かるような気がする。

東京・南青山に事務所―大宅映子の正論「ここには虐待なんか1件もないとでもいうのか」

   先週触れたが、南青山に児童相談所をつくるという港区に、住民が反対している騒動が、ワイドショーなどで取り上げられ、話題である。週刊新潮によると、この南青山の反対する人たちの選民意識と差別感情を見てとった一部の人が、これを「南ア」問題といっているそうである。

   反対の理由は、地価が下がる、児相は裁判所や警察のようなもの、子どもが逃げて暴力事件が増えるなどさまざまだが、なかにはスーパーの値段が高いから住むのが大変だという、同情しているかのような妙な理由もあるようだ。

   私も書いたが、ここで生まれて育った70代の女性も、<「この地域だってもともとはこれほどお店が沢山あったわけではありませんし、私たちに言わせれば、この一帯はどんなに偉そうなことを言っても他所から来た人たちばかりですから」>といっている。

   爪に火を灯して働いて、やっと移ってきたのに、児相なんぞができて、ブランド店が他へ移り、地価が下がったらどうしてくれるの。それが本音なのであろう。

   南青山に事務所を持つ大宅映子氏のいい分は正論である。<「児童相談所は、困っている子供たちを救うための場所。それを忌み嫌うことはおかしなことですよ。(中略)南青山には虐待なんか一件もないと思っているのかしら。見たくないのか、見えていないだけでしょう」>

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか