＜テレビ朝日開局60周年記念 相棒season17 元日スペシャル＞（テレビ朝日系）「犯人の大地真央」すぐばれてしまったけれど、お正月らしい賑やかな顔ぶれで最後まで楽しめた

   　今年（2019年）もお正月の風物詩「相棒」元日スペシャルが放送された。2006年season4から始った元日スペシャルも今回の「ディーバ」で14回目となり、加えてテレ朝開局60周年記念の冠もつき、例年に比べても一層豪華な新年の幕開けにふさわしいドラマとなった。

   大物政治家のひ孫誘拐事件を軸に描いたスペシャルのタイトルは「ディーバ」。ディーバとは歌姫を意味し、誘拐事件に巻き込まれる世界的シャンソン歌手・神崎瞳子（大地真央）を指しているのだとすれば、おそらく犯人は彼女かと早い段階でわかってしまった。

   とはいえ、「相棒」の楽しみ方は犯人探しにあらず。人間ドラマとして楽しませてもらった。大地は元日のスペシャルドラマに華を添えるにふさわしいゲストで、なんといってもゴージャスである。最後にシャンソンを歌うシーンもあり、それがせつなくて、思い入れたっぷりで、素晴らしいクライマックスだった。

2代目相棒・及川光博、次期相棒候補・仲間由紀恵も健在

   杉下右京（水谷豊）の2代目相棒・神戸尊（及川光博）が約2年ぶりに登場した。暴力団事務所に潜入したものの、捕まってしまった冠城亘（反町隆史）を助けに行くという儲け役。及川＆反町の2代目、4代目相棒の華麗なるアクションシーは迫力モノだった。プライベートでは、女優・壇れいと円満離婚した及川ミッチーの元気な姿が見られて、なによりだった。右京との2ショット場面も嬉しい。

   新シリーズ前になると、次期相棒候補かと噂される仲間由紀恵も、産休明けで復帰し、ほんの少しだけだったが元気な姿を見せてくれた。

   脚本は昨年も元日スペシャルの太田愛が手掛け、いまだ語り継がれる「バベルの塔」ほどの傑作ではなかったが、ファンサービスはばっちりでそれなりに楽しめた。（1月1日よる9時～）

   くろうさぎ