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史上最年少10歳のプロ棋士が誕生へ 天才少女薫さん、井山五冠と互角に対戦

   囲碁界に史上最年少、10歳でプロ棋士になる小学4年生の天才少女が現れた。昨日(6日)大阪で行われた新春囲碁フェスティバルで、国民栄誉賞の井山裕太五冠と対戦した。日本棋院が新設した「英才特別枠」の第1号として、4月にはプロになる。

井山五冠「途中までは、私の方がダメだった」

   この少女は仲邑(なかむら)菫さん(9つ)。父の仲邑信也さん(45)は9段のプロ棋士、母の幸さん(38)もアマ強豪棋士という囲碁一家。3歳から囲碁を始め、3歳7か月で初めて大会に出た。毎日6時間から9時間も囲碁づけという日々。7歳の2016年には全国学生囲碁大会で優勝。昨年(2018年)は韓国に渡り、指導を受けていた。

   新春囲碁フェスでの井山五冠との対戦は、ハンディが最も軽く互角に近い「先番コミなし」で行なわれ、時間切れで勝敗はつかなかった。井山五冠は「途中までは、(私の方が)ダメだった」と解説。「成長スピードには驚くばかりです」と菫さんの才能を評価した。別の解説者も「あどけない顔をしているが、恐ろしい打ち手ですね」と言っていた。

   菫さんの才能について聞かれた父の信也さんは「気が強い」。母の幸さんは、「負けず嫌いなので囲碁にはいいと思うのですが、きつすぎて性格悪いなと感じることがあります」と言っていた。

   記者会見で、目標を聞かれた菫さんは「タイトルを取れる棋士になりたい。世界で活躍できるプロになりたい」という。「目標にしている人は?」「井山先生」ととにかくはっきりしている。

韓国、中国に押される日本囲碁界の希望の星

   これまでの棋士のプロ入り年少記録は、藤沢里菜・女流本因坊の11歳6か月だったが、菫さんは4月、10歳0か月の新記録でプロになる。「英才特別採用推薦棋士」制度は、小学生を対象に昨年12月に出来た。世界を目指せる棋士の養成が目的。日本の棋界は、韓国、中国に押されて低迷しており、巻き返しのトップバッターが期待されるわけだ。

   キャスター加藤浩次は「勝ちたかった、という顔をしていた」

   タレントの近藤春菜「あそこが、負けず嫌いのところなんでしょうね」

   杉山愛(元テニス選手)「3歳から6時間から9時間も集中できるというのは、すごい」

   橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「日本の戦後教育は平等を旨としてきた。これは伸びる人は徹底的に伸ばすという考えです。囲碁だけじゃなくて」