2024年 3月 29日 (金)

「ボヘミアン・ラプソディ」アカデミー賞作品賞ダメか!?ブライアン・シンガー監督の少年レイプは致命的

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   今年のアカデミー賞レースはおもしろい。作品賞も主演男優・女優賞も音楽をテーマにした「ボヘミアン・ラプソディ」「アリー/スター誕生」から出るのではないか。

   前評判は「ROMA/ローマ」が高い。私はNetFlixで観たが、2作品と比べるとパッとしない(映画館のスクリーンで見ると印象が違うという声もあるが)。

   「ボヘミアン」は人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマだが、ラミ・マレックの演技に酔いしれた。今でもエンディングの時に歌う「ママー」という声が耳の奥に残っている。

   「アリー」は3度目の映画化だが、レディ・ガガの演技と歌唱力は、2作目の主演でアカデミー賞歌唱賞を獲ったバーブラ・ストライサンドを超えたと思う。

   「ボヘミアン」は興行収入が約850億円、日本だけでも100億円を超えたという。だが、好事魔多しである。監督のブライアン・シンガー監督が過去に行った性的虐待が暴露されてしまったのだ。

   2003年当時、シアトル在住の17歳の少年をレイプしたとして、訴訟を起こされていて、事態を知った20世紀フォックスに、映画を8割がた撮り終えたところで解雇されてしまっていたと、週刊新潮が報じている。彼が在籍していた南カリフォルニア大学は、卒業名簿から名前を消してしまったというから、作品賞は難しいかもしれない。

広河隆一もはや人間失格!ジャーナリスト志望女性を海外取材に同行させてバイアグラ飲みながら毎夜レイプ

   性的虐待といえば、週刊文春が、写真家・広河隆一(私は、彼がフォト"ジャーナリスト"だとはもはや思わない)のさらなるレイプ行為を告発している。2000年代後半の秋、ジャーナリストに憧れていた当時20代の女性が広河の講演「女性差別」を聞きに行き、終了後に広河から声をかけられたという。

   広河に誘われ、彼の事務所でアルバイトをするようになった。通い出してすぐに居酒屋に誘われ、帰り際に「俺の女にならないか」といわれたそうだ。その後、広河から海外取材に同行してほしいと告げられる。性的なことへの心配はあったが、現地妻がいる、向こうでドイツ人ジャーナリストと合流するなどといわれ承諾する。

   ところが、現地のホテルへ着くと、部屋は一つしかとっていなかった。その時、広河のいい方が実に汚い。<「取材先の男性スタッフたちが、君を貸してほしいといっている」>。彼らとセックスするか、僕と一つになるかと迫ったというのである。

   知らない国で誰にも助けを求められない彼女を、帰国の途に就くまでの2週間、バイアグラを常用して広河は毎夜、レイプしたそうである。帰って来てからも、広河はセックスを求め、こういい放ったという。

   <「女性は嫌がると妊娠しやすくなるから気をつけろ。戦地に妊婦が多いのはレイプが行われているからだ」>

   9か月後、彼女が事務所を辞めて、広河の性的虐待から逃れるが、しばらくは人を信じることができず、うつのように無気力な状態が続いたそうだ。今は、その後に結婚した優しい夫と子どもに救われているという。

   彼女は、広河を告発した週刊文春の記事を読んで、被害を受けた女性たちの話に涙が止まらず、思い切って週刊文春編集部に電話したそうだ。

   性的虐待もパワハラも、やった人間は忘れていても、被害を受けたほうは忘れることはできない。それにしても、ここまで非道なことをやっていたのか。もはやジャーナリストを名乗る資格はない、人間失格であろう。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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