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沖縄・西表島の住民「世界遺産に登録しないで!」観光客来てゴミ増え島が汚れるだけ

   今年1月(2019年)に政府が世界遺産登録の推薦書をユネスコに送った沖縄県西表島で、「住民から登録反対の声が噴出しています」と司会の羽鳥慎一が深刻な実状を伝えた。

   西表島はマングローブにおおわれた亜熱帯の森や浜辺に固有の生き物が生息することで知られるが、その海岸にペットボトルや発泡スチロールなどのゴミが大量に打ち寄せられている。

   「信じられない光景が広がっています。見渡す限りゴミです」と高木萌実ディレクターが驚きの声をあげた。上空から見ると、500メートルの砂浜にびっしりだ。ラベルには中国語と思しき文字があった。医療廃棄物もある。

   浜辺に近い林の木々は、根元がゴミで覆われ土が見えない。本来はウミガメの産卵場所だという。マングローブはゴミが根にからまって枯れ、波打ち際から10メートルも後退した。

ユネスコは地元に「世界遺産」の保存・維持を義務付け

   住民の登録反対の理由もここにある。世界遺産になれば、観光客がやってきて、ゴミがさらに増えるからだ。沖縄県が実施したアンケート調査では、住民の半数が反対している。ゴミ清掃のボランティアをする森元孝房さんは、「拾っても2週間もすると元に戻ってしまいます。自然が壊れたら(世界遺産になっても)どうにもならない」と話す。

   玉川徹(テレビ朝日解説委員)「登録は、観光業者やそれに乗る政治家、役所が進め、観光のためにやっているんですね。住民の考えはまっとうで、住民が迷惑するのでは、何のための世界遺産か。やめたほうがいいですよ」

   浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「世界遺産登録で(ゴミ問題が)解決するなら住民も受け入れるだろうが、現状は逆になります」

   羽鳥「世界遺産を考え直した方がいいかもしれません」

   世界遺産はそれを保存・維持することを地元や行政に義務付けるものだ。観光目的とはまったく違う。