あなたは何点?「個人格付」で就職、結婚、病院予約、ローン金利、子どもの進学・・・ウム言わせぬ差別
2019.02.13 15:58
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日本でもみずほ銀行・ソフトバンクが「J.Score(ジェイ・スコア)」
日本でも1年半前から、みずほ銀行とソフトバンクが、AIによるスコアを使った金融事業「J.Score(ジェイ・スコア)」を始めている。さまざまな質問に答えさせ、スコアに応じてローンの金利を決める。すでに40万人が登録していて、スコアがよければ低金利で融資され、融資する側も貸倒率がこれまでの半分以下になったという。
J.Scoreの大森隆一郎社長はこう説明する。「今のところスコアの利用を結婚や就職など、その人の人生に関わるサービスにまで広げる予定はありません。スコアが格付け的に使われるなど、使い方を誤ると変な方向に進むリスクがありますからね」
中国政府も日常の振る舞いで国民一人一人を格付けするようになっており、公共の秩序を乱す行為を行った2000万人以上が、高速鉄道や航空機の利用を禁止されている。信用度が低い人は、ネット上で名前とIDが公表される。
山本教授は「監視カメラと格付けが結び付くと、政府へのデモなど国民の表現活動が委縮する可能性があります」と指摘した。
宮田教授はこう提案する。「データの時代は大きな転換期にあります。アメリカは企業が、中国では政府が主導していますが、EUでは個人を軸にデータを使うというルールが提案されています。ただ、個人の同意を個別にとると、経済が止まってしまいます。自分のデータがどのように使われるか、説明を受ける権利も必要になってくるはずです」
文
バルバス