2019年 7月 20日 (土)

圧倒的多数が「反対」だった辺野古沖埋め立ての県民投票 葛藤と戸惑いを沖縄の人たちから聞いた

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   辺野古の近くで生まれ育ち、今も地元の会社に勤める新垣康之さん(24)は、投票にかける思いを「本当に複雑」と語った。大学時代は米軍基地に抗議活動もした。しかし、反対を訴え続けることに限界を感じ、去年(2018年)の市長選では与党候補を応援し、SNSで批判や誹謗中傷を浴びた。県民投票も「どちらにしても複雑になるだけ」と思い悩んだ。

   普天間新基地と引き換えの形で普天間基地が返還される。それが辺野古の工事を強行する政府の大義名分になっている。新垣さんは「普天間を解決してほしいし、辺野古の埋め立ても嫌。反対にも賛成にもいろんな思いがあるから、伝えていかなければいけない」と考え抜き、結局「反対」を選ぶことにした。

若者「基地や戦争ともう一回、向き合う機会を作りたかった」

   投票を呼び掛けてきた元山仁士郎さん(27)は「基地や戦争について、もう一回、向き合う機会を作りたかった」という。「意思を明確にすることに大きな意味がある」と、それが本当の民主主義に通じると考えている。

   公明党県本部は賛否を示さず、自主投票とした。嘉手納基地の近くに住む長年の支持者、喜納高宏さんは「今回は反対に投票しよう」と考えた。「沖縄だけの問題ではないと、もう一回、全国の人に考えてほしい」と思ったからだ。「いろいろな情報を見たら、やってきたことが本当によかったのかと悩むじゃないですか」と考え込んだ。

   普天間基地をかかえる宜野湾市。自民党の呉屋等市議は地域を回るたびに基地撤去の声に接する。投票では辺野古基地「反対」が「賛成」を上回ると、問題が長期化して普天間返還が遅れることを心配した。「ああ宜野湾市民も反対だというメッセージが出るのが一番困る」と、棄権することにした。「沖縄の人が全員反対でないことを伝えたい」そうだ。

   投票率は52・48%だった。そこに渦巻いた葛藤と戸惑いは深く、大きい。

   開票結果に、安倍首相は「真摯に受け止め、これからも基地負担の軽減に向けて全力で取り組む」と語った。しかし、基地建設の方針は変えるつもりはなく、「工事は続行する」と言ったに等しい。

文   あっちゃん
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