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胸が熱くなったイチロー引退名言「やりたいと思ったことがあれば、それに向かって進めばいい」

   スポーツ選手の引退会見で、これほど感動させられたのはだれ以来だろう。

   私が後楽園球場で聴いた長嶋茂雄の「巨人軍は永遠に不滅です」は、昭和を代表する名言である。3月21日(2019年)の深夜から始まったイチローの会見での発言は、間違いなく平成を代表するものになるに違いない。

   記者のボケた質問にツッコミを入れながら、イチローは野球を通じて体得した己の人生を存分に語った。テレビを見ながらメモしたものだから、正確ではないかもしれないが、こんな言葉が耳に残った。

   「成功という言葉は嫌いだ」「50までやると思っていたから、ここまで続けてこられた」「これまでを振り返って? こんなもんかなあ」「監督? 絶対無理。僕には人望がない。それぐらい自分でもわかる」「勝つということは大変なこと」「少しずつ積み重ねていくことでしか、自分を成長させられない」。 なかでもいい歳をして、こんな言葉に胸を熱くした。「何でもいい、やりたいと思ったことがあれば、それに向かって進めばいい」「アメリカに渡って、初めて外国人となって知ったことがある。それはこれからの人生で大切なものになる」

   スポーツ紙ではほとんど取り上げられないイチ節のなかにこそ、聴くべき内容があったと思う。

   イチローの家族は妻と年老いた老犬「一弓」。「18歳になる老犬の懸命に生きる姿が、僕を支えてくれた」。私も、昨年4月(2018年)に老犬を亡くしている。彼女も18歳になる数日前まで、必死に生きた。声も出せなかったのに、亡くなる直前、別れを告げるように高らかに吠え、カミさんの腕の中で息絶えた。

   アメリカでの野球人生を共に生きた老犬との日々を、イチローは生涯忘れることはないだろう。イチローの野球人生のすべてが1時間20分に凝縮された、素晴らしい会見だった。

羽生結弦はナルシスト!子どものころから「王子様」とほめるとその気になった

   フィギアスケート界のレジェンドになりつつあるのは羽生結弦(24)である。五輪を2連覇し、現在は母親と2人でカナダのトロントに暮らしているという。

   週刊文春は今号が60周年記念特大号だが、彼についての記事と後半のグラビアページで特集を組んでいる。姉が通うスケート教室にくっついてきた羽生に、コーチが「やってみたら」というと、いきなりリンクの中に入って、そのままダッシュして、転んでもまた立って走っていたという。

   天性の運動神経を持っていたが、練習は嫌いだった。母親が羽生の手作りの衣装を「すっごいカッコいい! 王子様みたい」とほめると、その気になって練習したという。音楽を感じながら身体を使って伝える能力は、目を見張るものがあったそうだ。それに大変なナルシスト。「練習の仕方を見ていると、勝つためにトレーニングをしているという気迫をひしひしと感じました」と、ライバルだったハビエル・フェルナンデスが話している。

   先輩スケーターの中村健人が、こんなことをいっている。<「練習が終わった後、『一緒にオリンピックへ行こうね!』と言ってくれたんです。でもそのときの僕は、自分の置かれている状況も実力もある程度わかっていて、弱気だったんですよね。『行けるように頑張るよ』と返したんです」。そのとき靴のエッジを拭く羽生の手が止まったという。

   「健人君、先輩ですけどちょっと言わせてください。『行けるように頑張る』って言ってる人は行けないです。僕は行くために頑張ってます。メダルを取るために頑張ってます」といって、帰って行った」>という。イチローの考えと通じるところがあるように思う。

   失礼だが、羽生が引退するとき、どんなことを話すのか、今から楽しみである。

「嵐」二宮和也も元アナの伊藤綾子と結婚?ジャニーズタレントたちもようやく歩き始めた自分の人生

   フライデーは、防衛大学校では3月17日に卒業式が開かれたが、478人の卒業生のうち1割を超える49人が「任官拒否」したと報じている。湾岸戦争を巡る自衛隊派遣論議があった1991年には、94人の任官拒否が出たが、それ以来最多だという。

   防衛大学校では月給とボーナスが出る。それなのに自衛隊に行かずに民間企業に行くというのは、少なからず勇気がいる。フライデーによれば、背景には危険地域へ派遣されるという安倍政権への不安があるというのだが、安倍にとってはショックだろうな。

   フライデーは、KAT-TUNの木梨和也(33)が深田恭子との破局を乗り越え、金髪美女と六本木デートをしていたと報じている。週刊文春は、嵐の二宮和也(35)が、一緒に暮らしている元フリーアナウンサーの伊藤綾子(38)と、2020年には結婚すると報じている。

   30も半ばになる男たちが、事務所が結婚するのを許さないからといって、唯々諾々と従ってきたことの方がおかしい。人生は1回しかないのだ、どんどん結婚してどんどん別れろ!

   先週、週刊文春が報じたゴマキこと後藤真希の不倫問題だが、後藤の亭主が不倫相手の男性を訴え、裁判になっているが、その中で、後藤は肉体関係があったことを認めてはいるが、拒んだが断り切れず行為に及んでしまったと、まるで被害者のようなことをいっているそうだ。不倫相手は、後藤が亭主の激しいDVから逃れたいと訴え、彼女を救うつもりだった、裁判所でいっていることは彼女の本心ではないと、週刊文春に訴えている。さて、この裁判の行方、どうなるのだろう。

   同様に、週刊文春が報じた南野陽子の4歳年下の亭主の横領&暴行疑惑だが、今度は週刊新潮が、彼は振り込め詐欺のドンといわれ、水資源や金山開発の投資詐欺などで総額160億円を騙し取ったとして逮捕された男とも通じていた、と報じている。

   南野は「私はまったくわからない」というばかりだが、自分の亭主のこともわからないのでは、一人前の夫婦とはいえまい。

片山さつき「口利き疑惑」逃げ切り?代理人はあの無罪請負人弁護士―元秘書の決定的目撃証言ひっくり返せるか

   一人前といえば、片山さつきという政治家も、相当ひどい人間のようである。週刊文春で、彼女の元政策秘書の磯脇賢二が片山のこれまで報じられた疑惑について話しているが、彼はこれまで報じられた口利き疑惑について、自分も関与していたり、その現場を見ていたと証言している。

   こうした事実を突きつけられて、これでも片山は逃げおおせると思っているのだろうか。ちなみに、片山の代理人はあの「無罪請負人」弘中惇一郎弁護士である。

   週刊文春が報じた大林組の「わいせつ就活」問題だが、今度は元派遣社員の女性が、「私も数年前に派遣社員として働いていましたが、採用の面接官だった上司と入社後に関係を持ち、ずっと悩み続けていた」と告白している。

   この男、現在は部長で、将来の役員といわれているというのである。彼女は社内のハラスメント相談窓口に2度連絡を試みたそうだが、担当者から名前を聞かれ、「言ったらどうなるのか?」と聞いたところ、「相手に伝える可能性がある」といわれたので、相談できなかったという。当然だ。大林というゼネコン、一人前の企業とはいえないようだ。

   青山学院初等部への「お受験口利き疑惑」を報じたのも週刊文春だが、こちらも青学側は法的手段を取ると息巻いているそうだ。子どもを入れるために理事長などを接待した人間が、高級フレンチの領収書などすべて証拠があると示し反論している。

   青学は内部調査委員会が調べ、報告を出すとしているが、<「青学の常任理事が委員長を務める内部調査では、公正な結論など出ない」(青学元幹部)>そうである。青学も半人前か。

びっくり超高カロリー!「CoCo壱番屋のポーク三昧カレー」これだけで1日分以上

   週刊新潮の「食べてはいけない 外食チェーン」の今回はカロリー編。外で食べることの多い私には、見るだけで恐ろしくなる数字が並んでいる。

   ココスのフォアグラチキンステーキ丼は1181キロカロリー、ガストの肉盛り!チーズINプレートガーリックソース1286カロリー、極めつけはCoCo壱番屋のポーク三昧カレー1849カロリーである。

   体重60キロの人が1000キロカロリーを消費するためには、足歩なら333分、ランニングなら136分、水泳なら133分続けないといけないそうである。もちろん、回転ずしなども10貫食べれば800キロカロリーオーバー。酒を呑むときは、肴は冷ややっこと新香、あたりめにするか。

   週刊文春でビートたけしの実録小説「ゴルフの悪魔」が始まった。出て来る人物が実名というところがミソだが、それ以外はなにもない。なぜこんなものを載せたのだろう。

   同じ週刊文春に、小池都知事のやっていることは血税の無駄遣いで、すでに690億円も乱費しているという記事がある。内容を詳細に触れる紙幅はないが、彼女のいっていること、やっていることは、その場限りの思い付きでしかないこと、都民の多くはわかっている。任期いっぱいやらずに、早く身を引いたほうがいい。それは安倍首相も同じだが。

小宮悦子アナ 報ステに苦言・・・「強いものに抗うのも報道の醍醐味」

   貴乃花の週刊文春の連載も10回になった。今回は、父親と母親の離婚と、兄の相撲界からの引退について。母親の藤田憲子(71)や兄と和解をして会おうと思っていると話している。これを聞いて、母親、兄はどう思うのだろう。何やら、こんなしおらしいことをいい出したのは、参議院選へ出馬の下心からか?

   週刊ポストが懐かしい女子アナを登場させている。小宮悦子60歳。悦ちゃんももう還暦か。小宮と久米宏のテレビ朝日系「ニュースステーション」は視聴率が20%もあるお化け番組であった。

   久米にいろいろ教えられ、その日の衣装に合わせてボールペンまで変えたという。彼女が今の報道番組についてこう批判している。<「いまは国内外で重大ニュースが目白押しです。泥沼の中東情勢や揺れるEUに、トランプ政権、朝鮮半島情勢とロシアの領土問題。

   日本でも森友・加計学園問題から統計改ざん、ゴーン事件と数え切れないほどあります。それぞれツッコミどころが満載なのに、各局横並びで、問題の本質がいまいち分からない。全ての事象には原因と結果があります。誰がなぜ、どうやったのか。もっと掘り下げてほしい。

   当時の『ニュースステーション』が厚労省の統計改ざん問題を報じたなら、数式を出して、どこをいじったのかを解説するでしょう。

   少なくとも私や久米さん、『ニュースステーション』のみんなは、強いものに抗っていくのも仕事のうち、そこに醍醐味があることを自覚していました」>

   彼女に指摘されるほど、今の「報道ステーション」を含めたニュース番組の報道姿勢には首を傾げることが多い。だいたい、テレ朝のトップが政権と近いのでは、首を覚悟しない限り、政権批判だけではなく、おかしいことをおかしいといえるMCやアナなど育つわけはない。

   3月16日の「LITERA」によれば、「報道ステーション」で硬派な取材で存在感を見せていた平石直之アナが、小川アナと同じように「AbemaTV」に出されると報じている。富永アナも精彩を欠くなか、お前もかである。もはや報道のテレ朝などと恥ずかしくていえないだろう。

   NHKはもとより、民放も国営放送化していくのだろう。この平成という時代は、新聞もだが、とくにテレビがジャーナリズム性を失っていったと記憶されることになるはずだ。困ったものだ。(文中敬称略)

【絶対当たらない馬券】高松宮記念は4歳馬と10番から外は苦戦

   今週は高松宮記念。このレースの特徴は4歳馬が苦戦することと、馬番10番より外が苦戦するということだ。人気になるダノンスマッシュ、モズスーパーフレアはともに4歳。ダノンの父・ロードカナロアも4歳のときは3着だったし、両馬は13番と15番である。それならば昨年(2018年)は2着馬のレッツゴードンキ(8番)に勝機があるはずだ。

   そこでレッツゴードンキ本命、ナックビーナスが対抗。▲がまとめてねじ伏せる力のあるダノンスマッシュ。△はダイメイフジ、ティーハーフ、デアレガーロ、ミスターメロディ、ロジクライ、アレスバローズまで。GOODLUCK!

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。