2019年 10月 23日 (水)

最初の30分間にCM3回とは興ざめで、折角の良質のリメイクドラマを台無しにした。現代への変更はまあまあ良く出来ていた
<フジテレビ開局60周年特別企画「砂の器」>(フジテレビ系)

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   超名作『砂の器』を現代の平成最後の年にもってくるだって?と見る前からゲンナリしていたが、場所は蒲田操車場でなく渋谷の雑踏のハロウィーンの日とは、おぬし、考えたナ。これは監視カメラ時代への対抗策として成功した。顔と指紋をつぶされた死体が発見されて、ベテラン刑事の今西栄太郎(東山紀之)らが動き出す。
   亀嵩(かめだけ)はそのまま使われていて、もう1つ、本浦千代吉と息子(秀夫)のハンセン病による遍路姿の悲しい流浪の旅をどう変えるかと心配して見ていたら、一家から少年犯罪の兄を出し、千代吉までも犯罪者となり、逃亡したということになっている。また、いつか筆者はテレビドラマの『砂の器』で、不遇の育ちの秀夫が天才ピアニストというのは無理がある、幼い時からトレーニングせねばと批判したのが効いたのか、本作では、秀夫が施設の頃からピアノが上手く、消えた大ピアニストにレッスンされたと描いた。
   最後の捜査会議での東山紀之の長大なセリフは見事。ピアニストで作曲家・和賀英良(中島健人)の弾き振りも結構様になっていた。被害者の三木健一(高嶋政伸)が田舎の巡査ではなく養護施設の職員という変更もまあ許せる。婚約者の父親が北大路欣也とは贅沢な、しかし、愛人の梨絵子になる土屋太鳳はこのところ出過ぎ。名場面の和賀の血の付いたシャツの細切れを列車から撒く場面も、薄幸な女の哀切感が出ていなかった。河原で見つかる切れ端もデカすぎ。(放送2019年3月28日19時57分~)

(黄蘭)

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