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閉まりかけのドアに手を挟むこと10回、地下鉄の発車妨害した迷惑客 法的責任は?

   名古屋市営地下鉄の栄駅で6日(2019年4月)、車内にいた男性乗客が、閉まろうとするドアにわざと手を挟み、地下鉄の発車を妨害する騒動が起きた。

   ホームにいた人が撮影した映像を見ると、この高齢男性はギューギューに混んだ車内から、ドアが閉まろうとするたびに片手を突っ込んでいる。かなりしつこく、10回は繰り返したようだ。さらに、止めさせようとする後ろの客を振り払うと、足まで使ってドアが閉まるのを妨害。少しふらついているようで、酔っぱらっているようにも見える。

   遅延は1分程度だったが、この男性に法的責任はあるのだろうか?

オトコの手を車内に押し込み発車したが...

   弁護士の菅野朋子氏は「形式的には威力業務妨害にあたる可能性があり、その場合は3年以下の懲役、または50万円以下の罰金になる」と説明。そして「これが初めてであれば、刑事事件までにはしないと思う。でも、何十回とドアを閉めるのを妨害し、20万円の罰金になった裁判例もある」と話した。

   遅延を阻止しようとした駅員は、男性の手を車内に押し込んだ。そのためドアは閉まり、この男性は次の駅まで車両に乗っていたようだ。混んだ車両に居合わせた人たちは、さぞ不愉快な思いをしただろう。

   名古屋市交通局は駅員の対応に対し、「迷惑行為をする乗客に対する明確なルールはなく、駅員の判断に任せている。特に悪質な場合は乗客を降ろします」と説明する。

   青木理(ジャーナリスト)「日本全国でこういうことって日々行われていて、鉄道の職員の方はご苦労されているのだと思います。僕も、家族を乗せるためにドアから半身を乗り出している人を見たことがある」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「仮に酔っ払いだった場合、あのギューギューの中で次の駅までずっとトラブルですよ。そこまで考えると降ろした方がよかったですね」