NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」は15日(2019年4月)から、子役の粟野咲莉ちゃんがいなくなり、大きくなったなつ(広瀬すず)が農業高校生として登場した。
15日の回は、農業高校の実習で子牛の蘇生術を学んだなつが、柴田家の牛舎で逆子の子牛の出産に立ち会い、祖父の泰樹(草刈正雄)らが「無理だからあきらる」と見放した子牛の息を吹き返らせる展開。感動のシーンに「チビなつ」ロスになりかけたファンも「これからが楽しみ」という声が多かった。
ネット上では「子牛の演技力」を称賛する声が――。
「きょうの一押しはべこ(子牛)の名演技! カメラワークもあるが、ほんの一瞬のシーンだけどさ、酪農を知っているものにはこれはよかった! べこに座布団1枚!」
「牛が本当に仮死状態に見えたけど、どうやって撮影したんだろう?しかし泣かせて上手い演出です。乗馬や酪農シーンに本気度を感じます」
「息を吹き返した子牛、立ち上がる子牛。可愛かった。命の尊さを感じた。『そんなバカな。経験豊富な酪農家を差し置いて、学校の勉強だけの知識で、この展開は無理』という意見もあるが、何でもかんでもリアリズムとはいかないよ。テレビだもの」
また、すずの学校生活が楽しそうでよかったという声も。
「先生も同級生もなつが好きだというのが伝わってくる。広瀬すずになって、なつの天性の明るさがより際立つ。学校での新たな展開、夕見子との関係性、天陽との今後......いろいろ楽しみな伏線の引かれた回だった」
「周りの人々と北海道の大自然と牛たちに温かく支えられて成長したチビなつが、9年経った今は周りの人と自然と牛たちに恩返ししている。十勝のヒーローのようです。戦争孤児の精神力が今後も周りの人々を救っていくんじゃないでしょうか」
「クラスメイトのふくよか女子よっちゃん(富田望生)がなつの引き立て役で偉い! 二人の掛け合いが楽しい」
もっとも朝ドラファンにありがちなこんなツッコミも。
「昭和30年の高校生でしょう。なつは化粧が濃いし、天陽は丸坊主ではなく、カッコつけた髪型。時代考証をちゃんとやってよ。あの時代の高校や中学校は生徒が歳の離れた妹弟を学校におぶって連れて来て、学校で子守している生徒もたくさんいたんですよ」
「担任に遅刻理由を聞かれたなつが、『そこ聞きます?』っていう感じはまさに平成言葉。当時は教師に逆らう言い方は御法度です! なつは下を向いて口ごもりながら牛のお産を手伝っていました、と言った方が自然だった」
「まだ日本が豊かではなく、日々の暮らしで精いっぱいの昭和30年当時、農作業や牧畜作業で遅れてくる生徒は珍しくなかった。学校での学び以上に、実生活優先だから、先生も遅刻に大らかだったはずです」
こうした昭和30年を蒸し返す人々の声にこんな反発も。
「なつぞらは、昭和30年より前に生まれた人が満足出来る朝ドラではないんでしょう? 『おしん』の頃と違うんだから。何はともあれガンバレ! 大好きなすずちゃん!」(テレビウォッチ編集部)